第50話 「仮契約」を迫る住宅営業、仮契約ってそもそも何？

八郎だ(Twitter：@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝だ。
この物語は注文住宅について何の知識も無い夫婦が
思い立って注文住宅を建てようとしたら
どうなったのかを描いた「フィクション」だ。
良かったら立ち寄っていただきたい。

前回のあらすじ。

信条営業が提案した新商品の規格住宅が
どうにも気に入らない俺は
「値引き」をかまして、通常商品で
注文住宅を建てられないか
信条営業に聞いてみたのだが。。。

あわせて読みたい第49話 値引きをいっさい受け付けないハウスメーカー

2023.03.20

なんと信条ホームは「値引き一切なし！」
のハウスメーカーであることが告げられ
通常商品で注文住宅を建てるプランは消滅。

信条ホームで家を建てるとすれば
✅新商品の規格住宅で家を建てるか
✅見送るか
の2択になる事が確定した。

ここからどのような話になっていくのだろうか？

ちなみに最初からこの話を読んでみたい
という奇特な方にはこちらのリンクを紹介しよう。

あわせて読みたい第１話 俺の新しい家の話を聞いてくれ

2023.05.10

それでは、今日も俺の家の話を始めよう。

「規格住宅」の見積もりの詳細

信条営業の無慈悲な通告。
信条ホームは値引きを一切していないハウスメーカーであることが判明。
値引きに相応の期待をしていた俺の希望は見事に打ち砕かれた。

ともすると信条ホームでのマイホームの道筋は2択に限られた。

✅新商品の規格住宅「キスミー」で家を建てるか
✅信条ホームで建てるのを諦め、他のハウスメーカーにスイッチするか

のいずれかである。

これで信条ホームで家を建てる可能性は限りなく低くなった。
見た目のデザインだけでも嫁は難色を示していたが
内装もかなり制約があるとなると
首を縦に振る可能性はゼロに近い。

しかし、この信条ホームの見積もりから
学ばなければならない事もある。それは。。。

家の総額の内訳

だ。家を建てるためには家の建物代だけでは終わらない。
土地代もあるし、その他の諸費用もある。
この辺が、注文住宅初心者の我々には
全く見えない、わからない。
その1部がこの見積もりで明らかになるかもしれない。

信条ホームでの可能性は限りなく低くなったが
見積もりには知りたい情報が詰まっているだけに
冷たく対応するわけにもいかない。
ここはまだ家を建てたい、と言う体で話を聞くことにする。

八郎「ちなみに、今回の注文住宅の見積もりってどんな感じですかね？」

信条営業「はい！頑張って八郎様の予算に寄せましたよ！」

八郎「それはそれはありがとうございます。、で、どんな感じですか？」

信条営業「はい、まず建物の本体価格が。。。」

信条営業の話が長くなるので途中を端折るが
箇条書きにするとこんな感じだ。

諸費用を「減額」することは可能なのか

なるほど、信条営業は
本当に我々の予算「3500万円」内に
収めて提案してきた。

信条営業「多少オプションも付けられるかもしれませんので、100万円の余裕を持たせておきました」

なんとまあ厚かましい言い方(笑)
いかにも調整しました的な言い方に聞こえるが
調整も何も「値引き」が一切存在しないので素の価格。
積み上げたらたまたま100万円余裕が出ました
と言うだけの話だろう。

しかし、気になるのが「諸費用」だ。
手続き系や土地に関する諸々等含め、600万円もするのだ。
諸費用だけで、まあまあいい車が買えちゃう所に
注文住宅の恐ろしさを感じずにはいられない。

この辺は何か削れる部分は無いのだろうか？
営業に聞いてみる事にする。

八郎「この『諸費用』がまあまあするんですけど」

八郎「節約と言うか、削れる、みたいな内容は無いんですか？」

信条営業「『諸費用』に関しては正直多めに見積もっています」

信条営業「原則、これ以上積みあがる事は余程の不測の事態でもない限り」

信条営業「上がる事はまずありません」

八郎「。。。とか言いながら、結構不測の事態を発動するんじゃないですか？」

信条営業「いえいえ、本当に多めに見積もっているんで、多くてそのまま」

信条営業「うまく行けば『減額』になる事もあります」

八郎「例えばどういう所で『減額』の可能性がありますか？」

信条営業「一番可能性があるのは『地盤強化』の費用です」

信条営業「八郎様が土地を購入いただき、この土地で家を建てる！と決められると」

信条営業「まずは、地盤の調査を致します」

信条営業「もし、ここの地盤は弱いです！という判定が出た場合は」

信条営業「せっかく建てた家が倒壊することを防ぐため」

信条営業「地盤の補強の工事を実施することがあるんです」

八郎「へー、そんなことしないといけないんですか？」

信条営業「例え、建物が地震に強い作りだったとしても」

信条営業「地盤が弱いと、耐震と言う意味では意味が無いんですよ」

信条営業「イメージ、豆腐の上に家を建てる、と想像されればいいかと思います」

八郎「なるほど。。。」

信条営業「ここは、地盤が強固でしたら費用が掛からないんですが」

信条営業「何らかの脆弱性が見つかれば補強工事を実施するので」

信条営業「ある程度かかるであろう、という多めの費用を見積もっています」

信条営業「結果次第では、減額になるかもしれないですし」

信条営業「ゼロになるかもです」

八郎「なるほど、そうなんですね」

ある物をチラつかせる信条営業

信条営業「他には、いろいろな諸手続きを我々が代行するため」

信条営業「その代行費用を見積もりに記載しております」

信条営業「もし八郎様ご自身がなさるのであれば」

信条営業「代行費用は減額できますが」

信条営業「諸手続きの内容によっては平日じゃないと出来ないものや」

信条営業「専門知識を要するものもありますので」

信条営業「『自分でやります！』と言う方は」

信条営業「100人に1人もいないかと思います」

八郎「そうかあ、なかなか減額って難しいんですね。。。」

まあ、手続きの代行の減額は
俺のやる気次第なんだろうけど
これからいろいろ勉強する気力も無いので
やっぱり代行をお願いするので減額は無理そう。

地盤強化工事が有るかは無いかは
これまた運否天賦。
あるという想定で考えて
無かったらラッキー、と考えるのが無難だろう。

減額って、難しいのね。。。
そう途方に暮れていたら
信条営業、無防備な俺の背中に
いつも間にかに忍び寄っていた。

信条営業「あのー、八郎様。。。」

八郎「はい。。。」

信条営業「どうでしょうか？提案は気に入っていただけましたか？」

八郎「いや、気に入るも何も、まだ今日見たばかりだし」

八郎「何より全然詳しく見ていませんが。。。」

嫁「(@_@)(ガン見)」

信条営業「奥さま、いかがですか？」

嫁「あ、いや、私はどちらかと言うと、この100の間取り集の方に興味があって」

信条営業「あ、そうなんですね。。。」

嫁は俺と信条営業とのやり取りの間に
100の間取り集を一生懸命見ているようだった。
信条営業の間取り提案に興味を示していない所を見ると
どうやらこの提案はあまりお気に召していない様子である。

そんな提案が良いかどうかもよく吟味していない中
信条営業が更に驚きの提案をしてくるのであった。

信条営業「実はこの『キスミー』という商品は」

信条営業「数量限定で、予定数量に達すると終了の商品なんですよ」

八郎「へー、そうなんですか」

信条営業「。。。ちょっと、焦ったりとかはないですか？」

八郎「そりゃあ、建てようかと思ったら商品売り切れました、って言われたら嫌ですけど」

八郎「今この場で『契約します！』とは言えませんよ」

信条営業「ですよね、そこでですね。。。」

八郎「はあ。。。」

信条営業「『仮契約』しませんか？」

八郎「えっ？」

俺の新しい家の話、今日はこれまで。

次回予告

信条営業の提案をしっかり吟味もしていないのに
いきなりの「仮契約」を迫る信条営業。

仮契約ってそもそも何なのか？
我々注文住宅を検討している人にとって
メリット・デメリットは何なのか？

数量限定の商品と言うキラーフレーズにつられ
仮契約しくしてしまっていいのか！？

次回「「仮契約」を迫られ、対応に困る施主。どうしたらいいの？」

お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな！

この物語の第1話はコチラから

あわせて読みたい第１話 俺の新しい家の話を聞いてくれ

2023.05.10

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