建築日記第1話「やっぱりおうちたてようかな」はコチラから!

第80話 焦点のピントが合わないオヤジと、話が噛み合わない俺

八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝だ。
この物語は注文住宅について何の知識も無い夫婦が
思い立って注文住宅を建てようとしたら
どうなったのかを描いた「フィクション」だ。
良かったら立ち寄っていただきたい。

    

前回のあらすじ。

   

家づくりの予算が足りない!
これまで4社のハウスメーカー4社と打ち合わせとして
痛感した事。

       

3500万円の予算では希望のマイホームは建ちそうにない。
500万円増額して4000万円にしなければ。。。
そう確信した俺。

しかし、その予算を増額した500万円は
どこからか調達しないと埋め合わせできない。

               

そこで、俺は実家にコンタクトをとる事にした。

                         

ちなみに最初からこの話を読んでみたい
という奇特な方にはこちらのリンクを紹介しよう。

それでは、今日も俺の家の話を始めよう。

家づくりを急がないといけない訳、再び

まずは実家にコンタクトを取らないと。。。

       

しかし、実家には最早半年近く足を踏み入れていない。
弟とのあの正月の気まずい1件もあったが

やはり、実家から足が遠のいている最大の原因は
俺の知らない認知症が進んだオヤジを
俺が受け入れられず、結果
オヤジから逃げていた、と言うのが本音だろう。

そんなこんなで、実家から遠のくこと半年。
プライドも、恥もへったくれもないこの俺でも
「スマン!マイホームのためにお金を工面してくれ」と
流石にこのタイミングでこの申し出はいかがなものか?
とためらわずにはいられなかった。

        

しかし、ゆっくりもしていられない現実がある。
2019年の10月には消費税も10%にあがる。
(※この物語の現在は2018年の6月)
しかし、2019年の10月に物件が引き渡されないと
消費税は10%に上がってしまうらしい。
そのための契約のリミットは2019年の3月とも言われている。
既にリミットまで1年を切っているのである。

       

また、住宅ローンの問題もある。
35年ローンが借りれる年齢のリミットは45歳。
(※と、私が家を建てる時はそう教えられましたが、違っていたらごめんなさい)
現在43歳で今年44歳になる。
悠長にお金を貯めて。。。
とも言ってられない側面もある。

       

善は急げ
という諺がこのパターンには当てはまらないだろうが
悠長に考えている暇はあまりない
と言うのが本当の所だ。

久方ぶりの実家へ

八郎「ああ、オフクロ?俺だけど」

        

実家に電話をしないのは別に今に始まった事ではない。
しかし、オヤジがああなってしまってからも
電話しないのは若干、後ろめたさがあった。

        

オフクロ「はい、オレオレ詐欺さんこんばんは」

        

オフクロのこの返しはいつも通りだ。
オフクロは連絡がない事はなんとも思っていないのか?
とにかく、普通の返しに少し救われた。

       

八郎「いや、最近ご無沙汰だし、ちょっと実家寄ろうかなって」

        

寄るも何も、実家に行くのが目的で他やついでの目的もないのだが
いつも俺は「実家寄ろうかな」という
謎の「ついで感」を出してしまう癖がある。

        

オフクロ「はいどうぞ、そう言えば久しぶりよねえ」

       

まあ半年ぶりである。ご簿沙汰していた半年間に
マイホームを一生懸命検討していました
とは今は言わないようにしよう。

      

オフクロ「嫁ちゃんさんは来るの?三男君は来るの?」

八郎「あー、三男はもう受験だし、嫁ちゃんは今回はパスで」

オフクロ「なんだ、八郎だけなの。。。つまらないわね、まあいいわ」

        

オフクロと嫁、いわゆる嫁・姑なのだが
世間一般ではいろいろと苦労も多いと伺っているが
うちの嫁・姑は信じられないくらい仲が良い。
俺がいなくとも、全然オフクロと嫁だけで会話が続くのだ。
オフクロも俺より嫁の方を心待ちにしているようだ。

       

その後、オフクロからお使いを頼まれて電話は終了。
実家訪問当日。
俺は、オヤジの大好きな和菓子を買って実家に赴くことにした。

焦点の合わないオヤジ

実家は先述の通りマンションだ。

俺は実家のカギを持っているので
オートロックをすり抜けて実家に入る事が出来る。
実家のマンションももう築40年近いが
修繕積立費などで、壁の塗り替え、エレベーターの入れ替え等も行われており
ぱっと見、築40年とはわかりづらい見てくれだ。

        

玄関のカギを開け、いざ実家の中へ。

        

八郎「ウイーっす」

        

狭く感じるリビングのドアを開けると
リビングにはオヤジと弟がテレビを見ていた。

         

八郎「んだよ、いんのかよ」

弟「いて悪かったな、久しぶりのくせに図体と態度だけは相変わらずデカいな」

オフクロ「ほら、会って早々ふたりともケンカしないの」

八郎「あ、いや、弟もいるなら弟の分も買ってこようとしたんだけどさ」

弟「ほー、気が利かないアニキが何か買ってきたんだ」

八郎「おう、オヤジの好きな和菓子買って来たよ」

オフクロ「。。。」

弟「」

        

と、和菓子の袋を誇らしげに掲げた。
オヤジの好きな、老舗吉田屋の和菓子だ。

         

弟「アニキ、お前ホントバカだろ」

オフクロ「八郎、あんた知らないの?」

八郎「え、なにが?」

オフクロ「お父さん、もう和菓子食べられないのよ。。。」

八郎「な゛っ。。。」

弟「もう1年くらい前に食べるの止めたよ、誤嚥の危険が高いんだ、アニキ、どんだけオヤジに無関心なんだよ」

八郎「いや、去年のお盆の前は食べてたよな?」

弟「もう、あれから1年だぜ、何言ってんだよ」

        

衝撃的だった。
オヤジがそうなっていることを知らなかったのもそうだが
それ以上に「どんだけオヤジに無関心なんだよ」は
テントなどに使うペグを、トンカチで
ガンガン地面に打ち付けるように心に刺さった。

       

しかし、更に衝撃的だったのが
こんな俺とオフクロと弟の騒々しいやりとりが
オヤジの目の前で繰り広げられているにも関わらず
オヤジには何も見えていない・聞こえてきないかのような世界観で
無反応のままテレビをただただ、眺めていた。

       

しかも、ケーブルテレビのスポーツ番組から
野球が中継されいたが
選手がホームランを打っても
オヤジは無表情でテレビを眺め続けていた。

       

八郎「オヤジって。。。最近こうなの?」

弟「今日は。。。結構酷いかな」

オフクロ「会話できるときは普通に出来るんだけどね」

         

今日、俺は、マイホームを建てたいからお金を貸してくれ
なんて言えないような気がしてきた。

        

俺の新しい家の話、今日はここまで。

次回予告

半年ぶりに実家に行くと
俺たちの痴話げんかにも無反応で
テレビをただただ眺めるオヤジの姿が
そこにはあった。

              

そして、この半年の間に
オヤジの認知症は深刻な所にまで進行していることを知ることになる。
更には、とある物を見せられ
俺は、絶望を感じることになる。

                

次回「オヤジの終活ノートを見て、俺は絶望した」

お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!

このブログはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。尚、どこかで聞いたことあるような話もあるかもしれませんが、全て筆者の作り話ですので現実になぞらえて考えないようにお願いします。読んで気分が悪くなる方は読むのをお控えください。

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