建築日記第1話「やっぱりおうちたてようかな」はコチラから!

第49話 値引きをいっさい受け付けないハウスメーカー

八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝だ。
この物語は注文住宅について何の知識も無い夫婦が
思い立って注文住宅を建てようとしたら
どうなったのかを描いた「フィクション」だ。
良かったら立ち寄っていただきたい。

    

前回のあらすじ。

        

信条ホームは我々の予算内で家を建てられるようにと
この春出たばかりの新商品「キスミー」と言う名の
規格住宅を提案してきた。

しかし、注文住宅ド素人の我々には
なぜ「規格住宅」だと安く済むのか
その理由を信条営業に聞いてみる事に。

       

3つある理由の3つ目が聞き捨てならなくて
標準装備だったものをオプションに変更することで
価格を抑える、言ってしまえば「ダウングレード」とも
言えるような仕様の低下をもってして
廉価な商品を出してきたという
ある意味当たり前の提案をしてきた事になるのだが。

      

その標準装備を「ダウングレード」した内容を
今回聞くことにするのだが。
そこから出てくる、あの業界慣行に関する
絶望的な話を聞かされることに。。。

                

ちなみに最初からこの話を読んでみたい
という奇特な方にはこちらのリンクを紹介しよう。

それでは、今日も俺の家の話を始めよう。

標準装備だったものをオプションにした中身

八郎「信条営業、標準装備だったものをオプションにするって言いましたけど」

八郎「具体的にどの装備がオプションに変わったのか教えてもらいませんか?」

信条営業「はい、まずはですね。。。」

       

信条営業、分厚い冊子をめくり始めた。

       

信条営業「例えば弊社で一番売れている商品「マイ・スマート」と比較するとですね。。。」

標準仕様がオプションに変わったもの

・樹脂トリプルサッシ → 樹脂ダブルサッシ
・断熱材の種類が違う&標準より薄い
・床暖房がない
・内装の色は3種類
・キッチン・洗面台・風呂は1種類のみ
・アクセントクロスは2面のみ

とまあこんな感じで説明があった。
内装にかなりの制限が加えられるので
これは嫁もイヤだろうな、と思って嫁の方をチラ見すると

       

嫁「」

        

となっていたので、嫁は間違いなく反対の立ち位置だろう。
しかし、窓ガラスの枚数が3枚から2枚とか
断熱材が変更&薄くなるとか
肝心の家の性能もガタ落ちなのではないだろうか?

         

八郎「でも、サッシのガラス枚数とか、断熱材が変更&薄くとか」

八郎「『家に、確かな性能を』のキャッチコピーに反するんじゃないですか?」

信条営業「確かに『マイ・スマート』の性能に比べると落ちちゃうんですけど」

信条営業「それでもその辺のハウスメーカーの断熱性能よりは優秀ですよ」

信条営業「八郎様のお住いの地域は『6地域』と言う区分ですけど」

信条営業「この地域区分なら十分に冬も暖かいですよ!」

八郎「は、はあ。。。」

        

ホントかなあ。。。
充分暖かい、って言われてもどれほどのものなのか?
具体的な数値も無いのにどう判断しろというのか?
信条営業の事が信じられなくなってきた。

         

これだったら。。。
普通の商品で何とか建てることは出来ないのか?
そう思い始める。
規格住宅は内装の選択肢も少ない。
信条ホームで家を建てたいんだ!
と、嫁を口説くためにも必要な要素だ。
規格住宅では、俺も嫁も
決して満足しないだろう。

身の程知らずの方針転換

八郎「信条営業。。。」

信条営業「何でしょうか?」

八郎「キスミーと言う新商品も悪くないんですが」

信条営業「はあ」

八郎「普通の商品で注文住宅、建てられませんか?そのなんちゃらスマート?とかで」

信条営業「ええっ!?」

      

信条営業が驚愕の表情を浮かべこちらを見つめる。
そりゃそうだろう。
俺たちの予算がギリギリだから、何とか建てられる
新商品の規格住宅を提案したのに
カネが無いのを棚に上げまくって
「普通の商品で家を建てたい」とのたまうのである。

       

もう、お前、バカだろ?
と言われかねない傍若無人な言動である。

         

すると、封筒の中の書類を乱雑に出して
中身の確認を始める。
ひと通り書類を見やった後
冷ややかな態度でこう言い放った。

       

信条営業「今回の『キスミー』の商品で総2階延床30坪で」

信条営業「建物本体価格約2000万円」

信条営業「そこから諸費用が約500万円ン、ここは若干変動しますが多めに見ています」

信条営業「そこから土地代は800万円でもいろいろな諸費用込みでは1000万円とみて」

信条営業「これで総額3500万円ギリギリかな、という見積もりです」

信条営業「これをもし、先ほど言われた『マイ・スマート』に変更すると」

信条営業「同じ延床30坪の総2階でも、建物本体価格が2500万円になるので」

信条営業「総額は4000万円ですよ!これはちょっと難しいんじゃないですか!?」

          

我々がアホな事を言ってしまったので
火がついてしまう信条営業。
要は、その予算で「マイ・スマート」で家を建てる事は
どだい無理な話だ、と言いたいのだろう。

まさかの値引きNGのハウスメーカー

しかし、俺には大きな「希望」があった。
それは何を隠そう「値引き」である。
この注文住宅業界の悪しき業界慣行とも言おうか。
もうこの「値引き」のおかげで
正規の価格が更に霧の中に包まれてしまう。

         

自動車を買う時といい、値引き交渉をしないと損をする
そんな風潮すら漂っている高額商品を購入する際に行うのが
この値引き交渉だ。
これをうまく使えば、マイ・スマートでも
自分の予算レンジで建てられるだけの水準まで
価格を引き下げられるのではないか。
自分も業界は違えど、値引き交渉当たり前の絡みの
仕事をやっている。
その辺の駆け引きは、営業畑20年ひと筋の
この俺にもスキルがある!
という、変な自信があった。

         

という事で、物は試し!とばかりに交渉してみる事に。

        

八郎「でも、信条営業」

信条営業「はい」

八郎「ちょっとはしてくれるんですよね?いや、ちょっとじゃなくても大いにでもいいんですけど」

信条営業「。。。それって、ひょっとして『値引き』の事でしょうか?」

八郎「そうそう!値引きをかませば、今の予算で何とかマイ・スマートでも行けませんかね?」

信条営業「。。。八郎様はご存じないんですか?」

八郎「え?何がですか???」

       

信条営業はやや呆れた顔付きでコチラを眺めている。
え?ご存じないって、何が?

        

信条営業「弊社は値引きは一切しておりませんが」

八郎「う、うそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

       

な、なんだってぇ~
値引き一切していないだってぇ~
天と地がひっくり返りそうな動揺が俺を襲う。
値引きをしないハウスメーカーがあるなんて。。。
なんて強気なんだ!なんて傲慢なんだ!!

       

後からよくよく考えれば、値引きが無い=ある意味万人に平等
なハウスメーカーであるのであが
値引きありきの商談を考えていたこの俺にとって
この衝撃の事実は俺を打ちのめすのに十分だった。

      

この瞬間、信条ホームの通常商品で注文を建てるプランは消滅。
信条営業が提案する「キスミー」という規格住宅で家を建てるか否かの
2択に絞られることになるのであった。

        

俺の新しい家の話、今日はこれまで。

次回予告

営業が提案する「規格住宅」では物足りない俺は
値引きをして通常商品で家を建てる目論見を営業に話すも
まさかの「値引き一切なし」というハウスメーカーの方針で
その目論見は見事に撃沈。

        

これで「規格住宅で家を建てるか否か」の2択になったのであるが。
ここで、信条営業がおかしな行動に出るのであった。

      

次回「「仮契約」を迫るハウスメーカー、仮契約ってそもそも何?」

お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!

このブログはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。尚、どこかで聞いたことあるような話もあるかもしれませんが、全て筆者の作り話ですので現実になぞらえて考えないようにお願いします。読んで気分が悪くなる方は読むのをお控えください。

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