建築日記第1話「やっぱりおうちたてようかな」はコチラから!

第65話 公園のような土地が隣接する分譲地、それは公園ではなく…

八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝だ。
この物語は注文住宅について何の知識も無い夫婦が
思い立って注文住宅を建てようとしたら
どうなったのかを描いた「フィクション」だ。
良かったら立ち寄っていただきたい。

    

前回のあらすじ。

       

岡村営業とゴミ集積所が併設されている土地を見に行くことに。
説明通り、山間の土地を切り開いて作られた
分譲地であり、入り口から奥にかけて
緩やかに上りの勾配もかかっていた。

ゴミ集積所は、開き戸で壁や屋根もしっかりしていて
カラスなどの鳥類がゴミをあさる対策は出来ていたものの
ドアの下部には15cmほどの隙間があり
野良猫などの小動物を入る猶予がある事は気になった。

    

しかし、そんな我々のネガティブな気持ちを他所に
岡村営業は売るぞ売るぞ攻勢に。
まずは、他の土地よりも10坪ほど広いのに
土地の価格は変わらない事をアピール。
駐車場は4台取れますよ!と言う揺さぶりに
早くも俺がぐらりと揺らぐことに。。。

          

しかし、この土地の問題はこれだけでは無かったのだ。

        

ちなみに最初からこの話を読んでみたい
という奇特な方にはこちらのリンクを紹介しよう。

それでは、今日も俺の家の話を始めよう。

膨らむイメージ

岡村営業「でもこの土地は、65坪と他の土地より10坪ほど広いんですが」

岡村営業「土地の価格は他の土地と変わらないので、お得と言えばお得です」

八郎「ま、まあお得かもしれないけど。。。」

岡村営業「でも、この広さを活かせば例えば駐車場4台とか出来ますね」

岡村営業「他の土地だとちょっと4台は厳しいかもしれないけど」

八郎「ほおぉぉぉ。。。」

嫁「!!!」

       

駐車場4台。これはイイ。
上ふたりの息子も車持ち。
家に来るときに駐車場が4台あれば
ありがたいのはありがたい。
。。。でも、これだけ周りに何もなければ
路上駐車しても誰も文句言わなさそうだけど。。。

      

岡村営業「ここにゴミ集積場があるので、ここから一番離れた東側ギリギリまで離して」

岡村営業「玄関を取ります、そしてこの道路側にリビング・ダイニングを取って。。。」

岡村営業「日光がたくさん入った良いLDKになりそうです、それに、良くも悪くも」

岡村営業「人通りが少ないので、そこまでプライバシーを気にする必要もなです」

八郎「。。。なるほど」

岡村営業「そして、この西側に2×2の駐車場を取ります」

岡村営業「普段、車は何台お使いですか?」

八郎「2台ですね」

岡村営業「そしたら、普段は奥に2台駐車して、来客があれば」

岡村営業「手前に2台取れるので、気持ちよく4台停めることが出来ます」

八郎「おおー、いいかも」

岡村営業「キッチンのところに勝手口を設ければ」

岡村営業「勝手口から駐車場までがすぐですので」

岡村営業「雨が降っている時など、短い導線で済むので重宝しますよ」

八郎「うわー、なかなかいいかも!」

嫁「」

         

岡村営業に良い点ばかりを並べられて
すっかり気持ちが傾いてしまっている。
あれ、ここに住んでもなかなかいい家出来そうじゃない?
玄関とゴミ集積場が離れていればあまり気にならないかも。
そんな空想を楽しむ俺を
それを恨めしそうに見つめる嫁。

        

しかし、この土地の問題は実はこれだけでは無かった。

公園のようなこの土地は    

しかし、この土地には気になる点がもうひとつあった。
このゴミ集積場の更に隣の土地。
カラフルなコンクリートで整地され
5歳くらいまでの子どもが乗れそうな簡易の遊具が設置してある。
パッと見、公園に見えなくもないが
公園のようなワクワク感は皆無でなんか無機質な感じ。
むしろ遊具が非常に浮いている感じがする。

         

子どもたちが遊ぶにしては遊具が少なすぎる。
コンクリートで整地されているので、球技が出来そうではあるが
転んだら痛そうでもある。。。

       

果たして、この公園のような土地の正体はいったい何なんだろうか?

       

八郎「岡村営業、ちょっと聞きたいことが」

岡村営業「はい、なんでしょうか」

八郎「ゴミ集積場の隣にある、この公園みたいな土地は、公園なんですか?」

岡村営業「あ、説明が漏れていてすみません、この土地は、”調整池”です」

八郎「”調整地”?」

岡村営業「調整する池、と書いて”調整池”です」

八郎「い、池なんですか???」

岡村営業「そうですね、近年『ゲリラ豪雨』のように」

岡村営業「短時間に大量の雨が降る事が増えてきているですが」

岡村営業「その雨量が、一気に近くの河川に流れ込まないようにするため」

岡村営業「一時的に大雨が降った時はこの池に雨水を貯めて」

岡村営業「緩やかに排水するように処理するための池なんです」

八郎「。。。でも、なんか公園みたいですね」

岡村営業「そうなんですよ、雨水がたまる事なんて滅多にないんで」

岡村営業「普段は公園としても使っていただきたくてこのような形にしています」

岡村営業「最近分譲地に出来ている調整池は」

岡村営業「このような公園みたいになっている所が増えているんですよ」

八郎「そ、そうですか。。。」

調整池があふれたらどうなるの

しかし、そこで疑問が生じる。
この調整池が豪雨が続いて満水になった場合、どうなるのか?
まさか逆流して、我が家を襲うなんてことは。。。

      

八郎「岡村営業、もしこの調整池が満水になってあふれた場合」

八郎「逆流して、我が家に流れ込んでくるなんて事になったりしないですよね?」

岡村営業「大丈夫です、ご安心ください!」

岡村営業「水は基本、高いところから低いところに流れていきます」

岡村営業「調整池は分譲地で一番低いところに位置し、そこから更に掘り下げて調整池を作っています」

岡村営業「そこが満水になっても、そこから溢れた水は更に低い土地に流れ込むだけで」

岡村営業「高い土地に逆流する事はありませんので安心してください」

八郎「じゃあ、調整池が家の近くにあるから水害にあうなんて事は無いんですね?」

岡村営業「もちろんです!調整池があったせいで水害とかにあわれるとか本末転倒ですから」

岡村営業「ご安心ください!」

         

そうか。。。水害にはあわないのか。。。
しかし、ご安心くださいと言われても
家出てすぐのところに分譲地のゴミ集積場があって
その隣には調整池がある土地って。。。

安心できるのか、おいっ!

と、アン〇ニオ猪木ばりに叫びたくもなる。

       

その後もいくつか分譲地に関する説明があったのだが
あまり覚えておらず、この土地はやめた方がいいだろうなあ
という意見が心を支配して、他の話があまりに耳に入らなかった。

         

最後に岡村営業は
「この後、事務所に戻って具体的な金額の話などさせてもらえませんか」
という提案があったが、今日はこれをやんわりと拒否し
後日俺だけでお伺いすると約束して
今日は話を聞くことなく、事務所に戻って解散する事にした。

            

表向きは、嫁の拒否反応を重んじて、と言う所だが
実は俺には、あの分譲地を見てあるひらめきが
頭の中に浮かんだでしまったのであった。

        

俺の新しい家の話、今日はここまで。

次回予告

紹介してもらった土地は、分譲地のゴミ集積場だけでなく
隣に調整池まで設置されている、何とも言えない条件の土地だった。
安心してください!と岡村営業に言われても
「そうですね!」と気持ちよく返答できない
心の引っ掛かりを禁じ得ない俺と嫁。

       

しかしここで、俺にとある考えが閃いてしまった。

       

次回「分譲地の他の土地は売れ残っていないのか調査してみた結果」

お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!

このブログはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。尚、どこかで聞いたことあるような話もあるかもしれませんが、全て筆者の作り話ですので現実になぞらえて考えないようにお願いします。読んで気分が悪くなる方は読むのをお控えください。

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