建築日記第1話「やっぱりおうちたてようかな」はコチラから!

第14話 全館空調は、新築戸建ての必須アイテム?

八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝だ。
この物語は注文住宅について何の知識も無い夫婦が
思い立って注文住宅を建てようとしたら
どうなったのかを描いた「フィクション」だ。
良かったら立ち寄っていただきたい。

      

前回までのあらすじ。

      

同僚A・B・Cと俺でランチ後に
缶コーヒーを飲みながら雑談中。
この中で一番若手の同僚Aが
家を新築で建てたという事を
チラチラ自慢していて
新築祝い兼のホームパーティやるから来てくださいと
堂々と自慢したいらしいので
じゃあ行くかという事で
同僚B・C・俺の3人で
週末押しかける事にした。

そんな話だったな。

同僚Aは俺でも聞いたことがあるハウスメーカー
キュービックホームで家を建てていた。
どうやら鉄骨の家らしく、工期が早いのが特徴らしい。
今までは新築の家なんて、1ミリも興味なかったが
嫁との「あの1件」以来
何だか「新築」とか「マイホーム」とかいう単語に
ぴくっとに反応するようになってしまった。

       

そんなもやっとした気持ちを確かめるために
Aの家にわざわざ休みを潰して
行く決意をした俺、なんだが。

                     

それでは、今日も俺の新しい家の話を、始めるとしよう。

新築祝いどうするべ?

同僚Aの家に行くことになった同僚B・C・俺。
しかし、新築の家に手ぶらで行くわけにもいくまい
更にはホームパーティで場所も提供してもらうのに
これまた、手ぶらで行くわけにはいくまい
という事で、A宅集合の3時間前に
某所デパートに集合し、新築祝いと
デザートを買っていくことにする。

       

デザートはあっさり決まって
○○パティシエ監修とかいう
期間限定のスイーツをコラボ販売していたので
それで決定。ここは15分で終わった。

         

問題は「新築祝い」である。
Aの家族は嫁さんとお嬢ちゃんひとり。
女の子はまだ幼稚園くらいらしい。
40代のおっさんの知恵で「新築祝い」を
考えたところで奥さんにとっては
アリガタ迷惑になる事必至。。。
という事で、ここはお嬢ちゃんに
ターゲットを絞り「でかいぬいぐるみ」を
プレゼントすることにした。
現在ひとりという事もあり
ぬいぐるみがあると何かと心強い(?)だろう
というやはり40代のおっさんの発想でしかないのだが
変なインテリアっぽい物を買っていっても
困惑されると思い、ぬいぐるみをチョイス。
超どデカい某キャラクター系ぬいぐるみを背負って
A宅に向かう事にする。

        

指定された家にたどり着くと
いかにも「新築」というオーラが漂う。
他の家が新築ではないという事もあってか
浮いた感すら見受けられる。
キュービックホームと言うだけだって
白いタイルにカクカクした感じの佇まい。
それに外構のグリーンが映える
モダンな感じの家であった。

        

同僚A「どうぞー開いてますよー♪」

       

仕事の時には見たことのないテンションの同僚A。
招いているやつがテンション高くてどうするんだ(笑)
と三人で顔を見合わせつつ、玄関を開けると
そこは別世界のような温かさだ。
暖気が玄関からあふれ出てくる。

        

同僚B「うひょー、玄関からいきなりあったけーな、おい」

同僚C「これも新築効果か?」

同僚A「そうなんですよ!うちは全館空調なんで玄関からポカポカです!」

同僚B「なにー、全館空調だとお、贅沢すぎるだろう!」         

       

いきなり新築トークで盛り上がる事になる。
ゼンカンクウチョウ。。。
いきなり注文住宅らしいワードも飛び出してきた。
Aが俺たちを招待したくなる理由が
少しわかる気がした。

驚愕の全館空調の正体

同僚A「ここから暖かい空気が出てくるんですよー」

      

そういって同僚Aが指をさした先には
格子みたいな十字の穴が開いた部分が
3カ所並んでいる。

        

同僚C「おお、ホントだ。ここから暖かい空気が出てくるんだな」

同僚B「じゃあケツが寒い―と思ってここにケツ載せたら暖かくなるんやな」

同僚A「。。。そんなのトイレの便座でやってください」

      

。。。まあ平均40台のダメダメリーマンの会話なんて
そんなもんである。
しかし、そんなおまぬけ俺は純粋にこの床下から出てくる
暖かい空気の正体が知りたかった。

      

八郎「これって、なんで床下から暖かい空気が出てくるの?」

同僚A「よくぞ聞いてくれました!」

      

もう嬉しくてふんぞり返りすぎて
ブリッジが出来そうなくらいな同僚A。
満を持して答えを言うのであった。

       

同僚A「実はですね、床下に空調設備が入ってまして」

同僚B「えー、床下にエアコンが入ってるんだ!?」

同僚A「まあ、そんな感じです、それ1台で家を暖めたり冷やしたりできるんですよ」

八郎「ほお、お。。。」

同僚C「こりゃまた、ごっついお金かかってそうだけど」

同僚C「その辺の話は、また後でするとしようか」

        

確かにエアコン1台で1階全部の室温をコントロールするのは
なかなか大変そうだし、電気代も気になる所だが
玄関先でエアコン談義もいかがなものかと思い
とりあえず、家に入る事にする。

        

A嫁「いつも主人がお世話になってます―」

       

リビングに通されると、こりゃまた
同僚Aにはもったいないくらいの
美人の奥さんが出迎えてくれた。
そして、その膝に隠れるようにお嬢ちゃんが

      

お嬢「。。。コンニチハ」

      

とあいさつをしてくれる。
いきなり40台のおっさん3人が
家に押しかけられて来たので
恐怖だったに違いない。

        

八郎「お嬢ちゃん、お名前は?」

お嬢「。。。みか」

八郎「みかちゃんかあ、みかちゃんがいつもおりこうさんにしてるって」

八郎「お父さんに聞いたから、おじさんたち、みかちゃんにプレゼント買ってきたよ!」

みか「え?ほんとう?」

八郎「ほら、これ」

         

巨大なぬいぐるみが包装紙にぐるぐるにくるまれて
リボンがかけられてある。
中身はともかくとして
プレゼントとしてのインパクトは抜群だ。

         

A嫁「まあ、何だか気を使わせてしまってすみません。。。」

みか「ママ、あけてもいい?」

A嫁「ちゃんとお礼は言った?」

みか「おじさんたち、ありがとう!」

八郎「いえいえ」

同僚C「問題はここからやな。。。」

同僚B「ですよね」

       

嬉しそうにビリビリ包装紙を破るみかちゃんを
複雑そうな顔で見つめるダメリーマン3人。
果たして、お気に召すかどうか。

       

ベリベリベリベリッ!。。。

全館空調は必要なのか?

みかちゃんにプレゼントしたぬいぐるみは
リビングのソファーに座らされていた。
みかちゃんが袋を開けた時の反応は
今ひとつだったので、これは外したか。。。
と俺たち3人は気持ちが沈んだ。
しかも、フォローがあっても良さそうな
同僚Aもぬいぐるみを見て唖然としていたので
これまた俺たちのブルーな気持ちに
拍車をかけてくれたのである。

       

しかし、気を取り直してダイニングテーブルにつくと
A嫁さんの料理がお出迎えしてくれた。
どれもこれも、非の打ちどころのない美味しさに
我々ダメリーマン3人も自分の失態を忘れて
A嫁さんの料理に舌鼓を打つ。
ホームパーティと言うよりは
A嫁さんの料理を食べる会みたいになってしまった(笑)

         

料理を食べながら、ひと通り家の事を褒めると
デレデレになりながら喜ぶ同僚A。
しかし、A嫁さんはややそれを
冷めた表情で眺めていたのが気になっていた。

        

我々が買ってきた有名シェフ監修のデザートと
ホットコーヒーを飲みながら
話は、冒頭の全館空調の話題になっていった。

         

同僚B「さっきお手洗いも借りましたけど」

同僚B「全館空調が効いているからか、お手洗いも寒くなかったし」

同僚B「洗面所もポカポカでしたね」

       

同僚Bが褒めるついでに全館空調も褒めておこう作戦なのかもしれない。
それまでのインテリアや照明などは褒めても
A嫁さんも嬉しそうにしていたが
全館空調の事になるとその嬉しそうな表情は
なりを潜めてしまっていた。

        

しかし同僚Cはそれを知ってか知らずか
空気をぶち壊すひと言をぶち込むのである。

       

同僚C「奥さんも、全館空調には満足なんじゃないですか?」

          

このひと言が、明らかに空気を変えてしまう。
それまで笑顔で顔が緩みっぱなしの同僚Aの顔が
こわばるのが確認できた。

        

A嫁「。。。全館空調はAに任せてしまってて」

A嫁「私は全然詳しくなくて。。。」

        

あら、何か変な事を聞いてしまったのか?
今までの奥さんのいえいえそれ程でもモードから
一気に豹変してしまった。
全館空調が効いていて部屋は暖かいけど
別の空気が冷え込んだような気がする。

       

同僚A「。。。実は、嫁は全館空調に反対だったんです」

同僚B「!!!」

同僚C「!!!」

八郎「!!!」

      

なんとっ!素晴らしいと思っていた全館空調に
奥さんは反対だった。。。!?
これは衝撃の事実。
いったいその理由は何なのか?
それを聞かないと俺は今日ここから帰れない。。。

        

もう空気が悪くなってしまっているのだから
変にごまかしてもしょうがない。
ここは、思い切って奥さんに聞いて見る事に。

       

八郎「ちなみに、奥さまは」

八郎「全館空調のどこに反対だったんですか?」

同僚B「」

同僚C「」

       

今度はBとCが絶句している。
しかし、ここをあやふやにすると
今後の選択に支障を来すかもしれない。。。
。。。ん?選択???
選択ってなんの選択?
そんな自問自答をしている間に
奥さんが口を開いてくれた。

       

A嫁「理由はいろいろあるんですが」

A嫁「いちばん反対したのは床に出てくる『ガラリ』でした」

八郎「『ガラリ』???」

同僚A「通風孔の事です、あの玄関にも3つくらい出てたでしょ?」

同僚C「ああ、あれか、って、あれ、なんでダメなんです?」

A嫁「見た目がまずダメなんですけど」

A嫁「子供も小さいので、あそこにジュースとかこぼされたら大丈夫なのかってのもあって」

同僚A「それはちゃんと言い聞かせてるから大丈夫でしょ?」

         

何か同僚Aと奥さんが険悪になりそうだったので
最年長の同僚Cが厳しい視線を投げかけて
同僚Aを制しようとする。
しかし呼び水を向けた奥さんが止まらない。

        

A嫁「それにエアコン1台で1階も2階も空調するんです」

A嫁「1台で空調しようとするからエアコン代も高かったし」

A嫁「絶対に電気代も高いって思うし。。。」

同僚B「えっ、エアコン1台で1階だけでなく」

同僚B「2階も空調できるですか?」

同僚C「そりゃ高価そうだな」

A嫁「そうなんですよ、私は主要の部屋にエアコンがあればそれでいいって思ってたんですけどね」

       

あらあら同僚A。ちゃんと奥さんを納得させないまま
全館空調導入しちゃったのか?
仕事同様、詰めが甘い部分があるな。

      

しかし、同僚A。
なぜか自信満々にこう言うのである。

       

同僚A「いやいや全館空調は高くないし、最終的には電気代でペイできるって言ったろ!?」

        

なんか気まずい空気になっているが
俺の新しい家の話、今日はここまで。

次回予告

全館空調を満足そうに説明していた同僚Aだが
実は奥さんは全館空調に反対だった。
その理由に「全館空調そのものの機械代が高い」
「全館空調の電気代が高そう」と言うのだが
同僚Aはそんなの電気代でペイできると言ってのける。

     

つまり、電気代は普通のエアコンより安いというのだが。。。
本当に安いのだろうか???
そしてペイできると言い切る理由は?

          

次回「全館空調のコストってぶっちゃげ高いの?安いの?」 

お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!

このブログはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。尚、どこかで聞いたことあるような話もあるかもしれませんが、全て筆者の作り話ですので現実になぞらえて考えないようにお願いします。読んで気分が悪くなる方は読むのをお控えください。

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