八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝だ。
この物語は注文住宅について何の知識も無い夫婦が
思い立って注文住宅を建てようとしたら
どうなったのかを描いた「フィクション」だ。
良かったら立ち寄っていただきたい。
前回までのあらすじ。
同僚B・Cと俺で同僚Aの
新築戸建てにお邪魔することに。
全館空調がしっかり効いていて
玄関からぽかぽかとあったかいのだが
奥さんは実は全館空調の導入に
反対だったというとんでもびっくりな
奥さんは全館空調の機械そのものが価格が高いのと
全館空調の電気代も高そう、他いくつかの理由で
反対だったらしいが
同僚Aはその差額は電気代でペイできる
つまり電気代は安い!というらしい。
果たしてその話は本当なのか?
それでは、今日も俺の新しい家の話を、始めるとしよう。
全館空調の機械代、驚くなかれ
同僚A「いやいや全館空調は高くないし、最終的には電気代でペイできるって言ったろ!?」
とまあ同僚Aもムキになっているので
ここはもう最後まで聞いてしまおう。
奥さんにも最後まで聞いてもらって
スッキリしてもらおう???
。。。スッキリとはならないかもしれないけど
乗りかけた船だ。
その行く先に身を委ねる事にしよう。
同僚の家庭平和より今は俺の探求心である。
全館空調のコストは果たして
主要個室にエアコンより安いのか?
八郎「ちなみに、その全館空調っていくらしたの?」
同僚A「」
まずは全館空調の機械本体の価格から。
しかし、いきなり同僚Aが固まる。
A嫁「。。。聞いたらビックリしますよ」
同僚A「。。。」
いたずらっぽい笑みを浮かべる奥さん。
そんなに全館空調って高いのか???
更に興味津々に。
同僚C「A、もったいぶらずに言え」
同僚A「。。。120万円です。。。」
同僚B「はあ?」
八郎「たっか!そりゃ高いわ」
A嫁「ですよね(苦笑)」
奥さんも我々の反応を目の当たりにして
我が意を得たり、と言う感じだろうか。
価格だけ聞くと、この時点で購入するのがあり得ない金額である。
同僚C「だって考えてもみろよ」
同僚C「リビングと、2階3部屋エアコン付けたとする」
同僚C「高く見積もってもリビング30万円、その他10万×3部屋で」
同僚C「60万円あればエアコン付くぞ、お前、バカじゃないのか」
最年長の同僚Cが身も蓋も無い事を言う。
確かにそうなんだけど、ストレート過ぎて
ちょっと笑ってしまった。
これに同僚A、顔を真っ赤にして怒る。
同僚A「でも全館空調なんですよ!エアコン壁に付かないし」
同僚A「玄関もトイレも洗面所も暖かいんですよ!」
同僚C「そんなの各所にカーボンヒーターでも置いとけば暖かくなるだろ」
同僚B「1万円×4(玄関・洗面所・1F2Fトイレ)で済むな」
同僚A「でも、トイレや玄関や洗面所にカーボンヒーターとか」
同僚A「邪魔だし、存在そのものが下作でしょ?」
同僚B「まあ確かに、そこは全館空調に優位性あるな」
同僚C「俺ならそもそも、トイレも洗面所も玄関も寒くていい」
同僚C「そこにとどまる時間なんてたかが知れてるし」
同僚C「どうしても暖かくしたいなら、ドアを開けておけばよい」
A嫁「。。。ですよね(苦笑)」
同僚A「ぐぬぬぬ。。。」
なるほど、何となくわかってきた。
全館空調って、結局自己満足。
どの部屋も一定の暖かさに満足を得られる人もいれば
別に長くとどまる所だけ暖かければそれでいい。
価格が安ければやってもいいけど
120万かけて全館空調にする必要って。。。
という考え方の人間もいる。
たまたまAは全館空調に満足するAと
否定的なAの奥さんがパートナーだった。
やや、Aが強引に全館空調を推し進めた感じなのかもしれない。
全館空調は空気清浄フィルターあり、調湿ありだが最大の特徴は「第1種換気」
しかしAはまだ死んでいないようだ。
反論する気満々である。
同僚A「でも全館空調は、第1種換気だし、空気清浄フィルター付だし、調湿機能もついているんですよ!」
同僚A「どの部屋に行っても空気はキレイだし、湿度も一定なんです!」
同僚C「要は、空気清浄機と徐加湿器がついているってことだろ?」
同僚A「まーた部屋に、空気清浄機だの除湿器だの加湿器だの配置するんでしょ?」
同僚C「今はその3役を1台で賄う空気清浄機が空調メーカーから出てるよ」
同僚B「え?空気清浄機と除湿と加湿が1台で出来るんですか?」
同僚C「あるんだなこれが。1台6万くらいで、4台購入して24万円だろ」
同僚C「ここまで、全館空調の機能をエアコンその他で補おうとした時の費用は」
同僚C「エアコン4台60万、玄関とトイレと洗面所のカーボンヒーター代4万円」
同僚C「加湿・除湿機能付き空気清浄機4台×6万で24万」
同僚C「合計88万円。全館空調との差額は32万円だな」
同僚B「これを電気代でペイできるか、だな」
八郎「10年間の電気代でペイしようと思ったら」
八郎「年間3万2千円電気代が安くならないといけないんだけど」
八郎「空調の電気代だけで、年間3万2千は安くならんだろ」
同僚A「でも、全館空調は第1種換気だから、電気代は安いはずなんです!」
八郎「なに、その『第1種換気』ってやつは?」
同僚A「普通の賃貸物件などは『第3種換気』と言って」
同僚A「外からの吸気は自然に行い、排気は機械で行うやつです」
同僚A「第3種換気の欠点は、家の空気をそのまま排出するので」
同僚A「排気の熱損失が大きい事と」
同僚A「吸気も外気温がダイレクトに入ってくるので」
同僚A「暑かったり寒かったりしてなかなか家の温度が一定になりづらい所です」
同僚C「そんなの当たり前だろ」
しかし、ここで同僚A。
今日イチバン得意げになります。
同僚A「それが第1種換気は違うんですよ!」
同僚B「。。。何が?」
同僚A「熱交換システムと言って、例えば冬の場合」
同僚A「排出する家の暖かい空気と」
同僚A「吸気する外の空気をクロスさせて」
(八郎注:混ぜる訳ではない、イメージは下の図の感じ)
同僚A「エネルギーロスを少しでも減らそうとするんです」
八郎「なるほど。。。捨てる空気の熱で外の空気を暖める」
八郎「夏はその逆で、捨てる空気の冷たさで外の暑い空気を冷やすという事か。。。」
同僚A「そうなんですよ!だから電気代が少なくて済むんです!!」
肝心の全館空調の電気代の検証は?
同僚C「なるほど、熱交換機を利用して、普通は捨てるだけの室内の空気をお得に利用して」
同僚C「外気を暖めたり冷やしたりしているのは分かった」
同僚C「でも、本当にこれで、年間3万2千円も電気代、安くなるのか?」
そう同僚Cが聞くと、同僚Aはややトーンを落としてこう語る。
同僚A「それは、これからなんですよ(笑)」
同僚B「なんだよそれ!お前、電気代安くなる!ペイできる!って言いきってたじゃん(笑)」
同僚A「ハウスメーカーのシミュレーションではそうなっているんです、だから間違いない!」
同僚C「どんだけお得に熱交換したところで」
同僚C「家全部を空調したら、さすがに電気代かかるだろ」
A嫁「普通はそう思いますよね(笑)」
同僚A「それが、第1種換気で全館空調すれば、そんなに電気代かかんないんですって!」
同僚B「それ、たぶんお前の頭の中だけだと思うぞ(笑)」
結局全館空調肯定派の同僚Aと
否定派の同僚B・C・八郎・奥さんの
1対4のような展開だったが
同僚Aはめげることなく説明をし続けた。
同僚Aの中では全館空調は神アイテムなのだろう。
しかし、如何せん今回のメンバーは
否定派が多かった、と言う訳だ。
A嫁「それがですね、12月の電気代が出てですね」
A嫁「オール電化と言うのもあるんですが、電気代1万2千円だったんですよ」
同僚B「。。。それって高いんですか?安いんですか?」
同僚C「たぶん安いぞ、俺の家の冬の光熱費は、4人家族だけど」
同僚C「電気代・ガス代・あと灯油代で」2万円越えるぞ」
同僚B「じゃあ安いじゃないですか!?」
A嫁「1年前の賃貸に住んでいた時の12月の光熱費が」
A嫁「ガス・電気・灯油で1万6千円だったので」
A嫁「4千円安くなっているんですけど、これはあくまで電気代トータルの費用なので」
A嫁「空調で4千円安くなっているかはよくわかりません」
同僚A「ほら!月4千円安くなるなら12か月年間で4万8千円安くなるから」
同僚A「ちゃんとペイできてる!俺最強!!!」
同僚B「ばか、お前空調って年間点けないだろ、夏と冬だけだろ」
同僚A「あ。。。そうか。。。」
同僚C「たぶんそれ、ペイできないと思うぞ」
同僚A「なぜだぁー、なぜなんだぁー」
A嫁「ガラリが床にあるのは気に入らないですけど」
A嫁「エアコンとか空気清浄機とかそういうのが家に無いので」
A嫁「すっきりして良かったって、思う事にしています(笑)」
同僚C「A良かったな、奥さんがめっちゃいい人で」
同僚A「なぜなんだぁー(涙)」
という事で、同僚Aの家の話だった。
全館空調とか第1種換気とか勉強できて
何かよかったな、と思った次の瞬間。
何でよかったと思ったのか
イマイチよくわからない俺がいた。
俺の新しい家の話、今日はここまで。
次回予告
新築戸建ての同僚Aの家にお邪魔してからと言うものの。
何だか周囲が家を買おうとしている連中が多い事に気づく。
やはり、消費税増税の影響は否めないのだろう。
しかし、家を購入すると言っても色々なパターンがあって。
そのいろいろなパターンについて
周囲の人間に話を聞くことが出来たので
まとめてみたい。
次回「リフォームとリノベーションって何が違うの?どっちがいいの?」
お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!
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