建築日記第1話「やっぱりおうちたてようかな」はコチラから!

第59話 あのぉ、3500万円の予算で家を建ててもらえませんか?

八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝だ。
この物語は注文住宅について何の知識も無い夫婦が
思い立って注文住宅を建てようとしたら
どうなったのかを描いた「フィクション」だ。
良かったら立ち寄っていただきたい。

    

前回のあらすじ。

        

セカンドカーの駐車場の契約をするため
管理している地元の岡村工務店の事務所を訪れている俺。

自分が工務店に来てから遅れる事約30分。
営業部長がやってきて今から駐車場の契約をする、訳だが。

        

変な感覚。妙な胸騒ぎ。
また、思わぬところで何かが起ころうとしてた。

    

ちなみに最初からこの話を読んでみたい
という奇特な方にはこちらのリンクを紹介しよう。

それでは、今日も俺の家の話を始めよう。

駐車場の契約、の話なのだが

岡村営業「。。。駐車場の契約の方ですか?」

八郎「はい、そうです」

岡村営業「遅れて申し訳ありません、私は岡村営業と申します」

八郎「ああ、どうも」

        

約束の時間から遅れる事30分。
駐車場の契約の担当と言う岡村営業がやっと現れた。
名刺をいただくと肩書は「営業部長」。
まあまあエラい人っぽい感じだ。

         

岡村営業「それでは、●●駐車場の契約の前に、ご説明差し上げたい事がありまして」

八郎「はあ」

岡村営業「その内容に同意いただければ、契約に進みたいと思います」

八郎「わかりました」

        

岡村営業は契約書の中身で、特に重要な所を読み合わせしているようだった。
簡単に言うと
・駐車場内での盗難や事故は一切責任を負わない
・月途中の契約・解約であっても、月極の料金はひと月分支払う
・駐車場の土地を宅地などに利用する場合は、解約通知を書面で出すので通知から6カ月以内に立ち退く
(表現がやや荒っぽいが概ねそんな意味)
みたいな話がつらつらと説明された。

       

ああ、そうか。
この駐車場を管理しているのは工務店なんだ。
そう遠くない将来に「宅地にするんで退いてください」
なんて言われちゃんだろうか、イヤだわぁ。。。

      

岡村営業「で、何か不明な点等ございますか?」

八郎「!!!はっ」

         

空想しているうちにどうやら説明は終了していたようで。
とりあえず、早々に立ち退かないといけなくなるような
可能性があるのか聞いてみる事に。

          

岡村営業「ここ1年で、宅地にしますとか売りに出します、とかは無いです」

八郎「そうですか、ホッ」

岡村営業「しかし、5年、10年後はどうか?と言われると」

八郎「(コクコク)」

岡村営業「何とも言えない、と言うのが実情です」

八郎「ですよねえ。。。」

         

こうして、解約通知の話が出るくらいだ。
5年後にどうなるかなんぞ、神のみぞ知る、と言う所だろう。
でも、もう駐車場を探すのも正直疲れた。
もっと言えば、青空駐車場が永遠に青空駐車場であり続ける可能性なんて
ほぼゼロだろう。機が熟すのを待つために青空駐車場にしているわけで。
ずーっと青空駐車場で儲けようなんて人はそんなにいないはずだ。

どの辺まで家を建てられるんですか?

岡村営業「では、契約という事でよろしいでしょうか?」

八郎「あっ、そ、そうですね(;´Д`)」

        

またしても妄想世界へまっしぐら。
図体だけ現世に残してしまう所だった。
あれこれ考えても仕方がない。
とりあえず、家から空いている中では
最短距離の駐車場を契約すべきだろう。
必要事項を確認し、指定のカ所に署名・捺印をして
数分で、契約は終了した。

      

岡村営業「それでは、来月の1日から契約という事で、どうぞよろしくお願い致します」

八郎「はい、よろしくお願いいたします。。。」

        

普通ならここで立ち上がって契約終了。
帰途に就く、のが普通なのだが。
頭の中のリトル八郎が「帰るな!」「Keep stay!」
という指示を出し続けており、自分もなんだか
立ち上がる気になれなかった。

       

その理由は、わかろうとしている自分と
わかろうとしたくない自分とがせめぎあい
なんとも言えない顔をしているようだった。

       

岡村営業「。。。まだ、何かございますか?」

八郎「あ、いや、ないっちゃ。無いんですけどぉ、あ、いや、あると言えばあるかな」

岡村営業「???」

       

契約が終わってもその場に居続ける不思議な客を目の当たりにし
かなり怪訝そうな顔になる岡村営業。
ここは話を繋がなければ。。。

        

八郎「結構、駐車場って管理されているんですか?」

岡村営業「えっ?」

八郎「あ、いや、未来の宅地候補を沢山お持ちなのかなあって思って」

岡村営業「まあ、そういう風にさせてもらっている土地も複数あります」

八郎「あ、車を停める身としては、いつ宅地になるのかとビクビクするもんで」

岡村営業「あー、なるほどですね。でもこの土地は今すぐ宅地うんぬんになる事はありませんからご安心ください」

八郎「そ、そうですか。。。よかったあ。。。」

      

いやいや、全然良くない。
話が終わってしまったではないか。
このままでは本当に帰らないといけなくなる。

        

八郎「あ、えーっと、工務店ですから一軒家とかも建てられてるんですよね?」

岡村営業「そ、そうですね。。。」

       

まだ帰ろうとしない俺を見て、不審そうな顔をし始める岡村営業。
そろそろやんわりした会話を続けられる雰囲気でもなくなってきた。
覚悟を決めないといけないのかもしれない。

          

まだ、嫁には謝ってないし、順番が違うかもしれないけど。
でも、止まったままの時間を
そろそろ進める時が来たのかもしれない。
このように工務店が管理する駐車場に巡り合った時点で
そう神さまが告げているのかもしれない。

          

マイホームの話のきっかけを持つ
またとないチャンスかもしれない。

      

勝手にそう思い込んで
ひとりで話を進めるという舵を切る事にする。

             

八郎「どの辺のエリアまで、一軒家って受けているんですか?」

岡村営業「そうですね、県下全域、とまでは行きませんが」

岡村営業「ほぼ全域をカバーしてますよ、南部と北東部はあまり実績がありませんが」

八郎「そうしたら、このX市(八郎が住んでいる)や(X市の隣の)Y市も可能なんですか?」

岡村営業「当然です、この辺はおひざ元なので施工件数も多いですよ」

        

なるほど、この辺でも結構施工している、という事は
この辺の土地事情とかも詳しいだろうし
うまく行けば、すぐにいくつか提案してくれるかもしれない。

        

腹を括れ、俺っ!

3500万円で家を建ててもらえませんか?

八郎「あのぉ。。。」

岡村営業「はあ。。。」

八郎「。。。3500万円で家を建ててもらえませんかっ!?」

岡村営業「えっ!?」

         

思い切って聞いてみた。
岡村営業もかなり面食らっている様子だ。
まさか、駐車場を契約しに来た男から
注文住宅の依頼があるとは露にも思っていなかっただろう。

         

岡村営業「は、八郎様、注文住宅をお探しなんですか?」

八郎「あ、いやー、探している、と言えば探しているんですかねえ。。。」

岡村営業「え?どういうことですか???」

八郎「うまく言えないんですけど、2か月ほど前まで探していたんですけど」

八郎「条件が上手く合わなくておじゃんになって」

八郎「そのまま時が移ろい。。。みたいな感じでして」

岡村営業「ああ、なるほどぉ、そうだったんですね!」

         

事情を聞いて怪訝そうな顔をしていた岡村営業の態度が一変。
俄然みなぎってきた!という様相に変わっている。
鴨が葱を背負って来る、という諺が当てはまるかわからないが
駐車場を契約した男が注文住宅も探しているという
1粒で二度おいしい客が現れた感じだろう。

        

こうして、順番はいろいろおかしい所だらけだが
こうして俺たちの家づくりの話は
再び前に進もうと?していた?のかもしれない。。。

         

俺の新しい家の話、今日はここまで。

次回予告

思い切って「3500万円で家を建ててください」
とお願いしたところ、俄然岡村営業の態度が前のめりに。
どうやら前向きに提案してくれそうな雰囲気である。

       

しかし、順番が色々おかしいため、この新たな船出も
暗礁に乗り上げること必至。
まず、嫁にしっかり話を通さないまま進めるのは
いかがなものか?そして岡村営業も
その点をしっかり突いてくるのである。

               

次回「奥さまは家を建てる事を了承されているのですか?」

お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!

このブログはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。尚、どこかで聞いたことあるような話もあるかもしれませんが、全て筆者の作り話ですので現実になぞらえて考えないようにお願いします。読んで気分が悪くなる方は読むのをお控えください。

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