建築日記第1話「やっぱりおうちたてようかな」はコチラから!

第60話 奥さまは家を建てる事を了承されているのですか?

八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝だ。
この物語は注文住宅について何の知識も無い夫婦が
思い立って注文住宅を建てようとしたら
どうなったのかを描いた「フィクション」だ。
良かったら立ち寄っていただきたい。

    

前回のあらすじ。

        

岡村工務店とセカンドカーの
駐車場の契約をした後。
岡村営業に我が家の頓挫している家づくりの話を再開すべく
世間話からだんだん核心に距離を詰めにかかる俺。

しかし話の流れが不自然でなかなか核心に迫れなかったので
思い切って予算3500万円で家を建ててくださいと
お願いしてみた、その結果。。。

        

岡村営業、どんな反応をしてくるのか?

    

ちなみに最初からこの話を読んでみたい
という奇特な方にはこちらのリンクを紹介しよう。

それでは、今日も俺の家の話を始めよう。

その予算ではそもそも厳しい

岡村営業「は、八郎様、注文住宅をお探しなんですか?」

八郎「あ、いやー、探している、と言えば探しているんですかねえ。。。」

岡村営業「え?どういうことですか???」

八郎「うまく言えないんですけど、2か月ほど前まで探していたんですけど」

八郎「条件が上手く合わなくて話がおじゃんになって」

八郎「そのまま時が移ろい。。。みたいな感じでして」

岡村営業「ああ、なるほどぉ、そうだったんですね!」

        

思い切って本題を切り出してみると
それまでの不信感モードから
一気に営業一直線前のめりモードへ。
現金な人である、と言いたいところだが
突然駐車場を契約した人間が
ついでに家も建てたいんですけどぉ
という信じられないような鴨が葱を~の展開。
降ってて湧いたような数千万円のチャンスなだけに
致し方なし、と言う所か。

        

岡村営業「ちなみに。。。ご希望の土地や予算とかはお決まりなんですか?」

八郎「はい、住みたい所はX市か隣のY市で」

八郎「予算は。。。予算は。。。」

岡村営業「はい」

八郎「。。。さ、3500万円です」

        
やっぱり予算を申告しようとすると
口腔内が乾いてパサパサになる。
果たしてこの金額が妥当なのかどうか?
この疑問が拭えない。しかし、裏を返せば
信条ホーム・ネオアーバンハウスに次いで
岡村工務店と、標本数が「3」になるので
この予算で我々希望の注文住宅の条件に
届くのかどうかの、よりわかりそうではある。

        

岡村営業「家の広さとか、平屋とか、その辺のご希望は?」

八郎「2階建てで延床面積は30坪くらいで考えています」

岡村営業「う~ん、なるほど。。。」

      

岡村営業、天を仰いで腕組みする。
やはり、この予算では厳しいのだろうか?

          

岡村営業「X氏もY市も、土地はピンキリあります」

岡村営業「山間の土地とか、人があまり住んでない土地を探せば」

岡村営業「その予算でも建てられなくはないですが」

岡村営業「恐らくX市・Y市を候補に入れられているという事は」

岡村営業「ある程度の利便性を考えられての選択、ですよね」

八郎「まあ、そうですね」

岡村営業「で、更に標準的ともいえる延床30坪程度の2階建てとなると」

岡村営業「最低限の射程圏内の予算は4000万円ですね」

八郎「そうかあ。なるほど、そうなんですねえ。。。」

隣のZ市はどうですか

やはりそうだったのだ。
X市・Y市で注文住宅3500万円の予算では
かなり土地に制限が入るという事は。
我々の予算設定に無理があるという事だ。
標本数3でたどり着いた我々希望の注文住宅の真実。

       

逆に、3500万円で何とかしようとしてくれた
信条ホームやネオアーバンハウスは
実はかなり良心的な提案だったのかもしれない。
岡村工務店は、端から3500万円の
予算を否定してきたところを見ると
今目の前に対峙している岡村営業の方が
よっぽどシビアな対応なのかもしれない。

         

現実を目の当たりにして
打ちひしがれている俺を見た岡村営業。

        

岡村営業「ちょっとお待ちくださいね」

       

そう言って席を離れていく。
3500万円では家は建たない、とは言わないにしても
土地に相応の制限をかけないと注文住宅は建たない。
ともすれば、規格住宅とか
厳しい値引きの条件を呑まないと
我々の希望の土地に家を建てるのは
現実的ではない、という事がようやくはっきりした。

          

嗚呼。。。無理なのか。。。
そう思って頭を抱えようとしたその時
岡村営業が1枚のチラシを持って帰ってきた。

         

岡村営業「ちょっと住む場所を変えてみませんか?」

八郎「えっ?」

       

岡村営業が持ってきたチラシは分譲地のチラシだった。
場所はX市の隣だが、山間の土地になるZ市。
「平成の大合併」でいくつかの自治体が集まり
市と認定されたものの、暫くは人口の流出が止まらず
今や人口は5万人を割っている。

        

JRも市の1部しか走っておらず、私鉄も無し。
バスも運行本数が少ないという環境だが
実は車だと、県の中心部まで渋滞がなければ30分強の
実はまあまあ中心部に近い市でもある。
移動はマイカー必須で、公共交通機関は当てにできない。
だがしかし!そこを割り切る事が出来れば土地は安く
県の中心部へのアクセスも決して悪くはない。
Z市も転入者を増やそうと子育てで代を対象に
魅力ある政策を打ち出している。

       

その結果、ここ2~3年で人口が増加に転じ
開発が進み、密かに注目をあびつつあるのがZ市だ。

       

しかし、我々のように子育てが終わり
今後老いていき車の運転もままならなくなりそうな事を
想像してしまう世代にとっては
住むにはハードルが高そうにも感じる。
正直、老後には住環境について考える必要もありそう。
Z市に俺が抱く印象はそんな感じだ。
嫁もZ市に住むことについては
良い顔はしないような気がする。

そもそも奥さまは家を建てられることに同意していますか

岡村営業「今、第1期分譲で残り僅かなんですが」

岡村営業「第2期、第3期の分譲も控えています」

八郎「Z市のどのあたりになるんですか?」

岡村営業「●●と言う所です」

       

地名を聞いてもピンとこない。
分譲地のチラシを見ても、場所が全然ピンとこない。
これは要下見だろう。

         

岡村営業「ここだと50~60坪の土地が軒並み500万円台なので」

岡村営業「あまり贅沢をしなければ、コミコミ3500万円で家が建つと思います」

八郎「な、なるほどお。。。」

         

分譲地のチラシを見ると1期の分譲地には
16の土地が記載されており
4つのハウスメーカーが4つずつ分け合って
建築条件付き土地として販売しているようだ。

        

岡村営業「第1期はもう残り1邸で、3邸は既に売れています」

八郎「なるほど、他のハウスメーカーはどうなんですか?」

岡村営業「いやー詳しい状況は分かりませんが」

岡村営業「土地が値ごろなので、若い夫婦中心に問い合わせは多いようですよ」

八郎「なるほど。。。」

          

岡村営業の返しは俺が聞きたい質問の答えにもなっていないのに
何か無駄に「売れてますよ~」煽られているような気がして
ちょっと気に入らないのだが、まんざらウソでも無いようだ。

         

八郎「それで、残りの1邸と言うのはどちらになるんですか?」

岡村営業「えーと、コチラになるんですが」

八郎「ほう、分譲地の入り口の場所なんですね」

岡村営業「その前に!」

八郎「えっ!?」

岡村営業「確認させていただきたい事があります!」

八郎「はあ、何でしょう?」

岡村営業「奥さまは、家を建てられることに同意していますか?」

八郎「それは。。。まあ(確認はしていないけど)」

岡村営業「冷やかしではないとは思っているんですが、我々も小さな工務店でして」

岡村営業「営業だけでなく、全ての人数が限られた工務店でございます」

岡村営業「本当に家を建てたいと思っていらっしゃるお客さまとお話ししたいと思っております」

八郎「な、なるほど」

岡村営業「もし、本当にうちで家をご検討されるのであれば」

岡村営業「別の日に、是非、奥さまとご一緒にお越しください」

八郎「は、はあ」

岡村営業「奥さまの意思を確認してから、この物件の話をさせていただければ、と思います」

        

そうか、俺ひとりでは冷やかしに見えるのか。
冷やかし客相手に時間を割いても、時間も労力も無駄になる。
なら、嫁を連れてきて嫁も家を建てる事に同意してくれれば
物件の話をします、という事か。

       

その通りだな、言っている事は正論。
さあ、嫁をどう説得しようか。。。

         

俺の新しい家の話、今日はここまで。

次回予告

岡村営業、嫁の家を建てる意思を確認しないと
分譲地や物件の話はしないと宣告してきた。
冷やかしだったら時間の無駄、と言うのが営業の言い分。
まあ、もっともである。

       

という事で、嫁に頭を下げて
また家の話をしよう、と説得しないといけないことになる。
2か月間、目を背けてきたことに、ついに向き合う時が来た。

       

嫁は、注文住宅の話を聞いて、どんな顔をするのだろうか?

               

次回「嫁の為に注文住宅を建てる事をここに誓います!」

お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!

このブログはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。尚、どこかで聞いたことあるような話もあるかもしれませんが、全て筆者の作り話ですので現実になぞらえて考えないようにお願いします。読んで気分が悪くなる方は読むのをお控えください。

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