建築日記第1話「やっぱりおうちたてようかな」はコチラから!

第2話 稟議も通らず狭い社宅に5人暮らし

お詫び

諸般の事情により、物語のディテールを変更し最初からやり直します。最初の3話は話がほとんど重複しますがご了承ください。その分、より頑張って書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝する。

       

前回までのあらすじ。

       

俺は八郎42歳。
地方の食品メーカーに勤めている。
入社5年目にケンカした上司と
この年になって再度上司・部下の関係になったのだが
どうやら上司は俺への恨みを募らせていたようで
俺を自分の部署に招いてパワハラをしたかったらしい。

      

別にクソ上司のパワハラはなんとも思わないが
今まで営業一筋、身体ひとつで稼いできたので
本部の内勤、つまり朝から晩までパソコン業務に
慣れていない俺は、だんだん身も心も
蝕まれようとしている。。。
そんな話だったな。

それでは、今日も俺の新しい家の話を、始めるとしよう。

2DKの賃貸に家族4人暮らし

八郎「ただいまー」

嫁「おかえりー」

        

クソ上司に吊るし上げられてやる気をなくした俺は
そそくさと会社を退散。
。。。まあ、クソ上司に吊るし上げられなくても
最近はそそくさ退散だけど(笑)
あのモニターに1日しばりつけられているのが
いかにも俺の性格に合わない。
1日200キロ車で駆けずり
回って営業している方が精神的には全然ラクだ。  

      

いきなりの紹介で申し訳ないが
我が家は嫁、長男、次男、三男の5人家族。
長男は今年で24になるが
どうしても海外に留学したいという事で
ワーキングホリデーを条件に許可したら
向こうで女を作ってしまい
卒業と同時にこの家を出て行って
海外で結婚式を挙げて移住することを決めた(笑)
何ともグローバリゼーションな男だ。
残る次男(22)と三男(17)はまだ家にいる。

       

しかし間取りが何と2DK!
2DKに男4人と嫁1人暮らしとはなかなか
罰ゲームのような生活だった。
しかし最初からずーっと狭いと
それが当たり前と思い最初の頃は
殆ど文句も出なかった。

        

さすがに長男が中学校に上がってからは
我が家は特殊(笑)であることを
友達の話から悟ったようで
いろいろ文句は言うようになってきたが

「よそはよそ!うちはうち!」

という親が困ったときに使う
常套句で蹴散らしていた。

     

しかし、なぜ子供が3人になっても
2DKのままだったのか?
それは会社の社宅で、この15年間
転勤先が全部その社宅から通える範囲だったので
社宅を変わる必要がなかったからだ。

      

基本社宅規定では、5人家族は3LDKか4DKになっているが
しかし転勤で動かない場合の自己都合の引越は
・引っ越し費用
・敷金礼金

が全て自己負担となるため
いつか転勤するだろう、いつか転勤するだろうと
思い願ったままついに15年間が経過してしまった訳だ。

      

つまりは長男が出ていく前までは
2DKに5人暮らしだったと言う訳だ。
よくヤローどもがグレることなく真っ当に育ったなあ
と感謝しかない。普通なら家に帰りたくなくなるような
シチュエーションだろう。

      

長男が早く結婚して家を出て行ってくれたおかげで
2DKに4人になったが、まだ長男が家にいた場合は
両親とむさ苦しいヤロー3人が
2LDKに押し込められていたのか
と、想像すると思わずゾッとしてしまう。

      

そんな劣悪な住環境の中でも
長男は嫁を海外で見つけて結婚して移住。
次男は薬学部に入り、薬剤師目指して勉強中。
三男は運動系の部活動に明け暮れている。
そんな息子たちだった。

危険な晩御飯メニュー

嫁「今日の晩御飯は。。。手巻き寿司だよぉー」

八郎「!!!そ、そりゃあ楽しみだなあ(;^_^A」

        

手巻き寿司。
我が家の晩御飯の中でも屈指の
俺の喜ぶメニューだ。
だがしかし!
俺がお願いしなくても、好物のメニューが
突如並ぶ場合、注意しないといけないことがある。

      

それは。。。
晩御飯後に「重たい話をぶち込まれる」
可能性があるという事だ。
これは20年近い嫁との結婚生活で
明らかになっているデータである。
俺の好きな晩御飯を食わせて
俺を上機嫌にしてから、いざ、本題へ。。。
という流れ、非常に危険な流れだ。
過去はこれでお互いが大喧嘩したこともある。

        

どうしてこんな大喧嘩するような話を
唐突にぶっこまれるのか?
それを分析してみると、その前には
必ず俺の好物が食卓に並んでいることに
5年前くらいにようやく気が付いた。
恐らく嫁なりの贖罪と作戦なのだろう。

       

今日こそはどんな話が来ても
怒らないようにしよう。
ちゃんと話を聞いてあげよう。。。

      

アボカド・マグロにわさびたっぷりの
手巻き寿司を頬張りながら
そう誓う俺だったが。。。
そんな安っぽい誓いを
すぐに覆す事になる自分がいるのを
うすうす気づいていた。
ダメ男の決意なんてそんなものである。
今日は気を付けよう、今日こそは気を付けよう
そう必死に言い聞かせる俺だったが。。。

      

晩御飯後。
我々夫婦の不穏な空気を察したのか
ただでさえ狭い子供部屋に
次男と三男は早々と引きこもり
狭いダイニングキッチンには
嫁と俺のふたりきり。

      

テレビはお互い見もしない
バラエティー番組が延々と流れている。
お笑い芸人のボケとツッコミ
それに笑うゲストの芸能人。
その笑い声もどこか白々しく聞こえる空気。

       

そこに嫁が食器洗いを終え
コーヒーを持ってダイニングテーブルにつく。
ふーっと息を吹きかけて
ひと口、コーヒーを口にした後
テーブルにカップを置く。

        

その後の時間が、永遠に続くかに思えた。

稟議が通らなかった過去

嫁との茶の間が持たないので
ここで昔話をさせてもらおう。
恐らくこの後の嫁の話に関係しそうなので。。。

        

5年ほど前の営業所時代。
営業所のメンツで飲み会があり
所長の隣でお酌をしていた時の話だ。

     

所長「八郎、お前こども何人だ?」

八郎「3人っすね」

所長「組み合わせは?」

八郎「三人とも男です」

所長「うわ、さぞかしヤロー臭いんだろうな」

八郎「そうっすね、息子の部屋の匂いは運動部の部室の匂いですよ(笑)」

所長「どこに住んでるんだ?」

八郎「●●市××ですね」

所長「へえ、良いとこ住んでんだな」

八郎「いやいや、社宅ですよ」

所長「社宅か、お前、家買うとか建てるとか、そんな気は無いのか?」

八郎「全くないですね、自分『持ち家不要論者』なんで」

所長「そうか。。。で、社宅の間取りはどれくらいだ?」

八郎「それが。。。2DKなんすよ」

所長「はあ?2DK???お前、こども3人は3LDKか4DKが社宅規定だぞ」

八郎「そうなんすけど。。。三男が産まれる前からの15年間」

八郎「転勤なしで勤務できるところばっかりだったんで」

八郎「引っ越しをしなくて済んじゃったんですよ」

所長「えー、そりゃ珍しいな、でもお前こども3人になったときに」

所長「人事に申請すれば、費用会社持ちで引越させてくれるだろ?」

八郎「それが、人事に問い合わせたら『次の転勤時の引っ越しじゃなければ費用は自費になります』って言われたんすよ」

所長「いやいやいや、そんなことないだろ」

八郎「いや、確認したんで間違いないっすよ」

所長「そうか、わかった!じゃあ人事に確認して、お前の言う通りだったら」

所長「その時は稟議切ってやるよ」

八郎「え、マジすか!?ありがとうございます!!」

        

思い起こせばこの所長。
いつも俺はこの所長にクドクド小言を言われ
こいつ俺のこと嫌いなんだろうなあ、と思いながら
はいはい、と聞いていたんだが
この飲み会の時、あれ、この所長
実は悪い人じゃないのかもな?
と思った瞬間だった。

      

しかし、結論から言うと、この所長が切った稟議は
見事に?通らず(笑)後日所長から

        

所長「期待させてすまなかった」

        

と頭を下げられた。
別に所長は悪くないすよ、ありがとうございます
と礼を述べた後は、所長は
いつものクドクド小言を言う所長に戻った。
しかし、俺はその所長の小言を
それまでより、真面目に聞くようになった。。。

     

そして最近、社宅規定が変わり。
家族が増えた場合の引っ越しは
費用は会社持ちに変わった。

嫁、ついに口を開く

嫁「。。。ちゃん、聞いてる?」

八郎「( ゚д゚)ハッ!」

      

完全に改装モードに入っていた俺。
嫁の問いかけに反応できていなかった。
慌てて体裁を繕う。

      

八郎「あー、ごめんごめん、どうした?」

嫁「なんか一点を見つめて、難しい顔してたよ」

八郎「なんか。。。考え事してたかな」

嫁「そうか。。。」

      

一瞬、不満そうな顔をのぞかせるも
また作り笑顔に戻す嫁。
嫁も間違いなく俺の出方を伺っている。
これは慎重に対応する必要がありそうだ。

      

八郎「で、どうした?」

嫁「うん。。。ちょっと話があって。。。」

八郎「うん、聞こうか」

嫁「。。。次男は学業忙しいみたいだし」

嫁「来年、三男も中3で受験を控えてるでしょ?」

八郎「。。。そうだね」

      

ああ、わかっていたけど
やっぱりこの話題なのか。
数年に1回出てくる、非常にヘビーなお話し。
俺はキレずに最後まで嫁と話し続ける事が出来るのか。

        

嫁「それぞれ、ふたりに別々のお部屋を用意した方がいいいんじゃないかな、って思って」

       

嫁の会話の途中だけど
俺の新しい家の話、今日はここまで。

次回予告

嫁の話は予想通り今の住まいについての話。
思春期ムンムンのヤローどもふたりいるのに
ひと部屋で大丈夫なのか?と心配する嫁。

      

一方の俺はじゃあ自己負担で社宅引っ越そうか?と提案するも
嫁の思いはどうやらそこではないようで。。。

      

結局俺は話を聞く前にさんざん自分に言い聞かせた
「我慢」をすることが出来なくなるわけだが。。。

       

次回「夫婦が交わした「奇妙な約束」その内容とは?」

お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!

このブログはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。尚、どこかで聞いたことあるような話もあるかもしれませんが、全て筆者の作り話ですので現実になぞらえて考えないようにお願いします。読んで気分が悪くなる方は読むのをお控えください。

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