建築日記第1話「やっぱりおうちたてようかな」はコチラから!

コロナウィルス第七波感染?騒動記その(9)[戦場編]

今や人口の11人に1人が
コロナ感染経験者と言われている日本。

      

そんなコロナ第7波の終わりなきピークに起こった
ひとりのおっさんの話を聞いていただきたい。

       

経験された方はご存知かと思うが
これは個人の問題だけでは終わらない。
家族や会社を巻き込む、大きな問題へと
発展しかねない、由々しき問題である。

      

そこで経験した出来事や
心情を共有してほしくて
この番外編の筆を執る事にする。

     

ちなみに以前の記事を読まれてない方は
コチラのリンクからお読みいただきたい。

騒動記その(1)[疑惑編]

騒動記その(2)[露呈編]

騒動記その(3)[苦悩編]

騒動記その(4)[選択編]

騒動記その(5)[絶望編]

騒動記その(6)[際限編]

騒動記その(7)[謝罪編]

騒動記その(8)[難儀編]

殺到

締め切られていた病院の玄関ドアが開く。

      

すると。。。

       

車でまっていた民が続々とエンジンを切って
車の外に出ていくのであった。
まるで、玄関ドアが開いたのが
何かの合図のような感じを受ける。

        

奥の方に止めてしまった俺は
かなり出遅れた印象。
もし、これが受付順になっているのだとしたら
先客は約20名くらいいることになる。
3分で1人捌いたとしても
1時間待たないといけない計算だ。

      

しかし、電話では「予約」らしき
受付をしてくれたような気がする。
それともあの早口受付窓口の喋りからしても
ただ受け流されただけの可能性もある。

       

いずれにしても「運よく予約されている」か
「おとなしく順番を待つ」未来しかなさそうである。
もう慌ててもメリットは無さそうなので
ゆっくり歩いて進むことにする。

警報

院内に入ると、2つの窓口で
発熱外来の患者を捌いていた。
受付も看護師も装備が物々しい。
ゴム手袋、分厚いマスク、フェイスシールドと
完全感染防止対策である。
もう防護服1歩手前の装備。
初めて見る物々しさに
医療の最前線が如何に危険であるかを
感じた瞬間である。

        

別の従業員?看護師は院内の窓という窓を
開け放っていた。これも換気を良くして
感染を防止しようという作戦と思われる。

      

初診の人間には問診票の記入が。
この辺は旧態依然とした感じ。
そして個人的に何よりビビったのは
非接触型のスタンド体温計である。

今までこのサーモカメラで37度以上を
叩きだしたことが無かったので
37度以上になるとどういう反応になるのか
知らなかったのだが、どうやら眺めている感じ

37.1度以上あるとピンポーン♪と大きな音が鳴って「体温が○.○度です」とアナウンスするのである。

今まであのサーモカメラはあてにならないよなあ
なんて勝手に思っていたのだが
病院に設置してあるやつは感度良好なのか
7.1度以上の患者をデカい音で告知してくれるのである(笑)

       

しかもこれまた体感的な話で恐縮だが
見た感じ半分を超える人間が発熱している。
最近のPCR検査陽性率は約65%くらいと耳にしたので
近似値で発熱者を洗い出しているサーモメーターは
ちゃんと仕事しているんだなあと思った次第だ。

       

ちなみに俺の時もサーモカメラは
「ピンポーン♪」とデカい音を出して発熱アピール。
いつの間にかに体温は8度2分まで上がっていた。

       

中には9度を越える患者もおり
待合室はコロナ患者の野戦病院と化していた。

待合

この病院はやや特殊な作りで
待合室が中央のホール部分と
東側の窓際の2カ所に存在する。

       

ホール部分は長椅子がおいてあり、背もたれもあって
背中合わせに座るタイプ。
東側はパイプ椅子のような個体の椅子が
L字に14個並べてあった。

       

しかし病院の規定なのか中央の待合室は使用禁止。
一般の患者さん用、という事で
発熱外来者は東側の狭い待合室に押し込められることに。

        

14個の椅子は最初1個空きで座られていたが
それでは全然足りないので
結局全部の椅子が埋まることになる。
それでもあぶれる人たちが出てくるので
ルールを知らない発熱外来に来た人たちは
ホールの待合室の椅子に流れるのだが
そこには鬼の形相をしたスタッフが

        

スタッフ「こちらは一般の方用ですのであちらに移動してください!」

      

と語気強めに注意される。
しかし、さっきサーモカメラで
39度の発熱を叩き出した中年の男性が

       

中年の男性が「すみません、座ってないときつくて。。。ゲホゲホゲホ」

       

と弱音をこぼすも、スタッフもやや声のトーンを落として

      

スタッフ「すみません、感染防止策ですのでご協力をお願いします」

      

と口調はやや穏やかになるも姿勢を崩すことは無い。
あわれ中年の男性は身体を引きずるように移動し
東側の待合室の床にへたり込んでしまう。

       

これを見かねた近くの女性が

       

近くの女性「こちらに座ってください」

      

と席を譲り始める。

       

中年の男性「す、すみません、ゲホゲホゲホ」

       

中年の男性、遠慮することなく座り込む。
まさか病院の待合室で席を譲る光景が見られようとは。
一瞬ここは満員電車かと思ってしまう。

       

その中年のキツそうな男性が見た目のしんどそうさNo.1なので
彼を先に診てあげた方が
ここにいる全員のためにもなりそうな気がするのだが
どうやら予約順に名前が呼ばれるようである。

       

先頭切って入った人は結論から言うと
なかなか呼ばれなかった。

診察

自分が呼ばれたのは10人目前後。
時間でいえば30分強。
やや待合室に余裕が出てきたかな、というところ。

       

中央にテーブルがあり
透明のアクリル板で仕切られている。
その奥にはフェイスガードと
分厚いマスクをした碇ゲンドウみたいな先生が
眼鏡を光らせて座っていた
当然ニトリル手袋をして長袖着用。
ほぼ完全防備スタイルである。

       

医師「。。。状が。。。たのは?」

八郎「え?何ですか?」

       

アクリル板が間に挟まりフェイスガードをしているせいもあってか
相手の声がくぐもって聞き取り辛い。
先生も状況が分かっているのか
患者から同じリアクションが多いからかわからないが

      

医師「症状が、出たのは、いつ?」

      

と外国人向けに喋ってくれているかのような
文節区切りモードにしゃべりが変わる。

        

八郎「昨日の朝です」

医師「熱は?」

八郎「昨日の夜です」

医師「ちょっと、のどを見せてくれる?」

        

口を開けてのどを見せると
久しぶりに見た、銀色の丸い平らなヤツで
舌を抑えて灯りを照らしてのどの奥をのぞき込む。

        

医師「ふーん、のどは大したことないねえ」

八郎「!!!」

      

いやいやいやメチャメチャ痛いんですけど!
とアピールしてもコロナウイルスに効く特効薬は出てこない。
目くじら立てるだけ損だと割り切って黙っておくと
その後、血中酸素飽和濃度を測られ
「96」なので軽症の割り振り。
(ちなみに95から中症の割り振りだったらしい)
聴診器診察も特に問題が無かった。

       

医師「PCR検査をご希望ですよね?」

八郎「はい。。。」

医師「では、あちらのお部屋へ」

        

いよいよメインイベント
PCR検査の時間がやってきたようだ(;´Д`)
(次回へ続く)

         

戦場のような発熱外来から
医師の診察、そしてメインイベントの
PCR検査に移る八郎。

      

果たしてPCR検査陰性のミラクルは起こるのか?
しかし、その前に問題が発生???

       

次回「コロナウィルス第七波感染?騒動記その(10)[診断編]」

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