建築日記第1話「やっぱりおうちたてようかな」はコチラから!

第91話 土地を決める優先順位と妥協点。失敗しないマイホームの土地選び

八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝だ。
この物語は注文住宅について何の知識も無い夫婦が
思い立って注文住宅を建てようとしたら
どうなったのかを描いた「フィクション」だ。
良かったら立ち寄っていただきたい。

    

前回のあらすじ。

家づくりの為のハウスメーカー選定。
俺は、鉄骨住宅のハウスメーカー、キュービックホーム。
会社の同僚Aの営業紹介+特典付。

       

嫁は、木造住宅のハウスメーカー、藤沢ホーム。
コチラは、会社の同僚Kちゃんの建築実例を見つつ
資金の全貌を教えてもらい、我々の予算が
ギリギリ射程圏内じゃないかという情報を得た。

しかし、頼みの綱の同僚Aが紹介してくれる
キュービックホームの営業は
新進気鋭の若手、と言えば聞こえがいいが
バリバリの体育会系っぽい感じ。

       

敬語もロクに話せないような若手営業よりは
全然良いのだが、まだ会った事も無いのに
「ガンバリマス!」
と言われても、逆に不安がよぎってしまう。。。

       

気合と根性と粘りと青春の
昭和のド根性浪花節スタイルは嫌いじゃないが
果たしてどれだけの実力を持っているのか。。。

                      

そして、我々夫婦は、2社の打ち合わせ当日の朝
超巨大分譲地に足を運ぶことにした。
そう、土地の候補をある程度絞り込むために、である。

            

ちなみに最初からこの話を読んでみたい
という奇特な方にはこちらのリンクを紹介しよう。

それでは、今日も俺の家の話を始めよう。

絶賛建築中の「超巨大分譲地」

2社のハウスメーカーと打ち合わせを入れている
日曜日の午前8時。
俺たちは超巨大分譲地に来ていた。

       

以前にも説明したが、ここは以前「青少年自然の家」的な
大型の宿泊や会議、レクリエーションが出来るような施設だったのだが
採算が合わなかったのか、民間に移譲。
しかし、民間の立て直しも空しく施設は廃業。
その後、数年間放置された後、突然の取り壊しからの更地化。

       

そして、今回の超巨大分譲地化へとつながるわけだ。
戸数は200戸以上。
20近くのハウスメーカーが請け負う
文字通りの超巨大分譲地である。

       

ただし、正味な話、いわゆる青少年自然の家的な建て物があった場所である。
歩いて10-15分くらいの場所には海水浴場もある
「リゾート地」とまでは言わないにしても
アウトドア的な香りが漂う土地の雰囲気だ。

       

残念ながら利便性の良い土地とは言えない。
近くに病院がある訳でも無ければ
スーパーは車で15分。
ショッピングモールともなると車で30分以上。
バスは1時間に1-2本走っているが
JRの最寄り駅は徒歩で30分以上。
残念ながら「利便性が良い」とはお世辞にも言えない立地条件だ。

       

しかし、そんな俺の評価などどこ吹く風。
超巨大分譲地は空前絶後の「建築ラッシュ」に沸いていた。
まだ手付かずの更地も多いが
現在絶賛建設中の土地も多数あり
分譲地は建築の業者さんとその車で
朝から活況を呈していた。

俺たちはどこで家を建てたいのか?

そんな分譲地の中をミニバンで徐行しながら
建築の状況を眺めていた。

       

嫁「。。。八郎ちゃん、ここに来て何をする感じなのかな?」

        

ここに行く理由は、土地を絞るためだとは伝えていたが
超巨大分譲地にきて土地を絞り込む、という作業が
嫁の中では結びついていないようだった。

         

八郎「うん、実際に具体的な話をしながら土地の候補をある程度絞り込もうかと思って」

嫁「なるほど」

八郎「ちなみに、この超巨大分譲地。1区画の土地の広さはだいたい」

八郎「50~60坪くらいで、価格も700万円~900万円台と」

八郎「1000万円を切る、割とリーズナブルな部類の価格なんよね」

八郎「ここで家を建てれば、建物や諸経費込みで3000万円の予算は確保できるので」

八郎「かなり建物の選択肢が広がると思うんだけど。。。」

嫁「。。。」

八郎「嫁ちゃんは、ここで家は建てたくないんだよね?」

嫁「(コクリ)」

八郎「土地を絞るこむためにも、もう1回、具体的な理由を教えてくれないかな?」

           

すると嫁は、助手席の窓から分譲地をみやりながら話し始めた。

        

嫁「寂しい話になるけどさあ、もう私たちって、若くないじゃん?」

八郎「そうだね。。。(俺も既に43歳、嫁は。。。あ、ここではナイショ、ちなみに俺より年上という事だけは公表)」

嫁「もう3男も来年高校卒業するし、子どもたちの事を考えた家づくりはしなくてもよいんだけど。。。」

嫁「今度は私たちの事を考えた家づくりしなきゃいけないと思うのよ」

       

嫁はそこまでしゃべり通すと、一瞬ふうっとため息をついた。

       

八郎「それって。。。俺たちの老後の事を言ってるんだよね?」

嫁「そうそう、長男は出て行って、次男も卒業すれば出ていくことも濃厚。三男もそうなる可能性が高い」

嫁「いつまでも息子たちが私たちの近くにいるとは限らない、というか、いなくなる、という想定で考えておく必要があるんだよね」

八郎「なるほど」

嫁「そうするとさ、私たちも衰えて車の運転出来なくなりました、なんて時が来たら」

嫁「徒歩圏内にどれだけインフラが整っているのかで、自立した生活が出来るのかが決まってくると思うのよね」

八郎「まあ、確かに。。。」

嫁「公共交通機関も、バスかJRもしくは私鉄のどちらかの駅には近い方がいいと思うし」

嫁「コンビニやスーパーマーケット等も近い方がいいし」

嫁「病院や銀行や郵便局や役所も近い方が良くない?」

八郎「そりゃ、言っている事はわかるけど。。。」

        

嫁があまりにも利便性を追求し過ぎている事に嫌気がさしてきた。
そんな土地を探していたら、下手したら土地を購入して終わってしまうかもしれない。
土地の上に車で生活するか、テント生活を余儀なくされそうである。

土地選びの優先順位と妥協点

八郎「嫁ちゃんの言うような土地を探していたら、土地を購入したら俺たちの予算終わっちゃうよ(-_-;)」

嫁「やっぱりそうだよね。。。(;´Д`)」

       

嫁もそんなスーパースペシャルな土地がリーズナブルに
購入できなことくらいはわかっているようだ。
ここで、ひとつ提案をすることにした。

       

八郎「じゃあさ①公共交通機関の駅、②スーパー・コンビニ、③役場や郵便局、④病院」

八郎「この4つを並べたら、優千順位はどうなりそう?」

嫁「うーん。。。(-“-)」

八郎「。。。」

嫁「②スーパー・コンビニ→④病院→①公共交通機関の駅→③役場や郵便局、かなあ」

八郎「その『心』は?」

嫁「やっぱり『食』は重要なポイントで、購入頻度も高いから」

嫁「近場にあった方がいいと思うんだよね」

八郎「なるほど」

嫁「次は『病院』。じいさんばあさんになると、病院にかかる頻度は高くなりそう」

八郎「これはある程度同意」

嫁「他はそんなに頻度ないし、最悪『タクシー』使ってもいいかなって思ったりもしてる」

八郎「なるほど、それもある程度同意」

嫁「だから『スーパー・コンビニ』と『病院』が優先順位としては高いかな」

        

なるほど、嫁の優先順位はわかった。
ここで、俺の意見も挟んでみよう。

        

八郎「嫁ちゃんは買い物難民にならないよう憂慮しているみたいだけど」

嫁「うん」

八郎「この先、ネットスーパーとか、自動運転とかも期待できるから」

八郎「リアル店舗って人件費かかるから維持できないと思うし」

八郎「食品のECの時代がそのうち来ると思うからさ」

八郎「その辺の心配はあまりしなくてもいいと思うんだけど」

嫁「でもそれってあくまで『見通し』であって」

嫁「本当にそうなるかはわからないよね?」

八郎「ま、まあ、そりゃそうだけど(;´Д`)」

嫁「そうなるかもしれない、という予測に賭けてしまうのは危険だと思うなあ」

八郎「なるほど(;´Д`)」

       

まあ、嫁の言う事も一理ある。
未来が絶対にそうなるなら、俺の考え方も悪くないけど
そうなるかもしれない、に過ぎなくて
そうなるかは実際、神のみぞ知る、という領域だ。

          

ここは嫁の言う通りの優先順位で土地を探すのが無難かもしれない。

        

しかし、この話だけでは終わらない所が、家づくりの難しいところである。

       

俺の新しい家の話、今日はここまで。

次回予告

嫁の条件をすべて満たす土地選びをしていては
土地を選んだ時点で予算が尽きてしまいそうである。
そこで、土地選びの「優先順位」を決め
妥協できるところは妥協できるようにした。

        

しかし、話はそれだけでは終わらない。
予算は決まった。土地の優先順位も決めた。
しかし、マイホームを建てるために
予算内に抑えるためには、まだ話をしないといけない事があるのだ。。。

        

次回「マイホームの満足度は『立地』なのか『建物の満足度』なのか?」

お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!

このブログはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。尚、どこかで聞いたことあるような話もあるかもしれませんが、全て筆者の作り話ですので現実になぞらえて考えないようにお願いします。読んで気分が悪くなる方は読むのをお控えください。

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