八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝する。
前回までのあらすじ。
嫁が2-3年に1回、マイホームが欲しい!
という話をしてくるわけだが
その話の途中に、俺と嫁が結婚する前に交わした
奇妙な約束について話をさせてもらった。
嫁からは「もう第三子は産まない(ふたりで打ち止め)」
俺からは「マイホームは買わない」
そんな約束をして、ふたりは
本当に幸せな家族を築けるのだろうか?
それでは、今日も俺の新しい家の話を、始めるとしよう。
住宅ローンが借りれるのは「●歳」まで!
嫁「八郎ちゃん。。。やっぱり、マイホーム買おう、とか、思ったりしない?」
嫁が、ようやく核心に触れる話題を口にする。
そうだったそうだった。
前回は回想シーンが多めだったけど
回想シーンに移行する前は
八郎「間取りの広い社宅に引っ越せばいいだけの話じゃない?」
嫁「そういうことじゃなくて。。。」
で、嫁のしゃべりが止まったところで終わっていたのだった。
そこからの嫁の切り返しが、冒頭の発言に繋がった、という訳だ。
この話で感情的になると、ろくなことが無い。
努めて余計な感情を込めずに返事をする。
八郎「でもさ、マイホームって、本当に必要性を感じないんだよね~」
嫁「。。。ナンデソンナコトイウノ。。。」
八郎「!!!」
感情を込めずに注意したら
感情がこもって無さすぎて軽薄になってしまったようだ。
嫁の顔に悔しさと悲しさが読みとれる表情をしている。
ちょっとまずいことをしてしまった。
と、自分のやったことに狼狽えていると
嫁から驚きの事実を聞かされることになる。
嫁「もう、そんなに残された時間はないんだよ。。。」
八郎「え?何が???」
何だかもうすぐ死ぬ人が「もう俺に残された時間は無いんだ」
みたいな発言をマンガやドラマで見かけるけど
言い回しはほぼそれで
切羽詰まっている感じなんだけど。
いったいどういう意味なんだろうか?
嫁「住宅ローンの35年ローンを借りることが出来る期限って44歳までなんだよ(※1)」
(※1:銀行などのローンは44歳まで、フラット35の場合は45歳まで)
八郎「え?そうなの?知らなかった。。。っていうか、何でそんな事知ってるの?」
嫁「うん。。。だって調べたもん」
八郎「すげー」
それは知らなかった。。。
そうか。。。マイホーム買うなら44歳までに
決めないといけないのか。
まずいな。。。
っていやいや、マイホームは買わないから
そんな事は考えなくていい。
いや、しかし。。。
実は、俺
マイホーム買う事を真剣に検討しないといけないんジャマイカ?
と年々思うようになってきているのだ。
まーた回想シーンになるのだが
その話をさせてもらいたい。
嫁の約束、半年で解除になる
勘のいい読者はお気づきかと思うが。
我が家は三兄弟であると第1話でご紹介した通り。
しかし第二子を産んで、打ち止めを約束した。。。
約束が守られていれば、計算は合わない事になる。
そう、実は俺と嫁の間にその後第三子が生まれたのである。
残念ながら望みはかなわず、男の子だったわけだが(笑)
しかし、あの嫁の強固な約束があったのも関わらず
なぜ、三男が生まれたのか。それは。。。
えちえちする前にコンドーさんに事前に穴を開けておいた。。。
んなわけねーだろバカヤローッ!!
真実はこうだ。
とある日の昼下がり。
俺と嫁は次男を公園に遊びに連れていった時の事。
夫婦に両手をつないでもらって楽しそうに歩く
小さな女の子に遭遇した。
両親「いち・にの・さん・じゃーんぷ!」
女の子「きゃははは、きゃははは」
と楽しそうにしていた。俺はその小さな女の子を
ガン見していた
穴が開くほどガン見していた
小さな子と目が合ったら恐怖で泣き叫ぶであろうくらいガン見していた
そこに警察官がいれば「交番でゆっくり話をしようか」と
連行される案件だっただろう。
要は羨ましかったのだ。
その後は脳内で、俺と嫁がまだ見ぬ女の子の両手をつないでやって
「いち・にの・さん・じゃーんぷ!」
ってやっている姿を想像していた。
楽しいだろうなあ、でも絶対叶わないんだろうなあ
そう思ったら
悲しくなった
超絶悲しくなって
外出先なのに人目もはばからず泣いた
本当に俺はどうしようもないヤツである。
本当に手間がかかる面倒くさいヤツなのだ。
しかし、そこに神が降臨するのであった。
嫁「八郎ちゃん、やっぱりもう1回だけ、チャレンジしようか?」
八郎「え?え?マジで言っているの?」
嫁「うん、なんかああいうの見ると、女の子もいいなあって思うよね」
八郎「いや、でも、妊娠したら超絶辛いって言ってたじじゃん。。。」
嫁「うん、でも八郎ちゃんがいてくれたら、頑張れそうな気がする」
八郎「本当に信じていいの?」
嫁「うん。。。」
八郎「じゃあ。。。」
―その夜―
合体っ!マジンガーァァァゼェェェェェェェットォォォォォ!パイルダァーオンンンンンンンンッ!!どきゅーん♡
どきゅーん♡ってなんだよ。。。
とか、野暮なこと聞くなよ。
みんな、すまん。
今回のブログ、これが書きたくて立ち上げたから。
だから今日でこのブログは終わりだ(ウソ)
とまあそんな感じで、嫁はあっさり
第三子を身ごもった訳だ。
しあわせな気持ちを忘れずにいようと思った
そして、すぐに嫁が妊娠したかもしれない兆候?
確定現象が現れることとなる。
嫁「うううっ、気持ち悪い。。。コレ絶対に妊娠したわ」
その言葉通り嫁は見事に妊娠。
そして3度目の正直、と言うべきか。
第一子・第二子と変わらず、と言うかそれ以上とも言うべき
身体へのダメージが襲ってきた。
何しろ、妊娠してお腹が大きくなってきても
全然体重が増えないのである。
嫁「赤ちゃんは、八郎ちゃんに似て食い意地がはってるのよ」
と冗談で場を和ませようとしてくれたが
我が子のことながら、嫁への栄養まで全部赤ちゃんが
ひとり占めしてるんじゃないかって思えるようになって
日に日に嫁が衰弱していく姿をみると
良くドラマにあるシチュエーションだが
医者「奥さんか赤ちゃんのどちらかしか助かりません。ご主人、ご決断を」
なんて聞かれることがあり得そうな気がしてきて
本当に怖くなることもあった。
そんなこんなで、本当にいろいろあったけど
無事、嫁は男の子を出産。
病院に入ってから実に16時間の長丁場だった。
最期は陣痛促進剤も使用しての出産だった。
看護師さんが第三子を取り出してくれた時の
シーンは今でも思い出す。
出産に立ち会うというのは
本当に神々しいその場立ち会えるという事で
一生忘れないし死ぬ間際にも
絶対に走馬灯の1コマとして
出てくるに違いない。
そして、嫁が産後、力尽きた顔で横たわっている時に
俺はその時、本当にそう感じたので
感謝を込めてこう言ったのである。
八郎「嫁ちゃん、ありがとう、本当にありがとう( ;∀;)」
嫁「ごめんね、女の子じゃなくて。。。」
八郎「いやいや、嫁ちゃんのあの時の「いいよ」があったから、俺も諦めもつくし」
八郎「何より、嫁ちゃんに本当に申し訳なかった」
嫁「いやいや、そう言ってもらえると嬉しいよ」
八郎「俺も、マイホームの事、前向きに考えるよ」
嫁「。。。ありがとう」
それから、10数年後、そこにはクズ夫がいた
八郎「もうミニバンはいいだろう、ちっちゃいバスだもんな、あれ」
八郎「そろそろスバルのバチバチのMT車とか買いたいよお。。。」
結局、俺はクズだった。
嫁の恩を最初は忘れずに心に抱き続けていたつもりだった。
マイホームについて、少しだけ前向きに考えた時も無くななかった。
しかし、時が経過するにつれて
感謝の気持ちもだんだん薄れてきて
自分の給料が全然上がらない事に焦りを感じ
やがてローンを抱えることに不安を抱き
買いたい車の欲望を抑えることも
難しくなってきた。
そして、マイホームについて前向きに考えることも殆どなくなった
全く無くならなかったのは
やはり嫁に対する負い目である。
あんなに辛い思いをして
第三子を産んでくれた嫁。
自らの苦しみよりも
俺の想いを優先してくれた訳だ。
今度は俺が、嫁の夢に報いる番だ
普通ならそう考えるよな。
でも、俺はそこから目を反らした。そして
「その気になって実力を出せば、すぐに資格試験にも上がり昇給できる。そうなったらマイホーム買おうか?って脅かしてあげよう」
そんな本気なのか妄想なのかも定かでないような
言い訳を自分にし続けて。。。
三男が生まれてから16年が経過した。
俺は、本気を出す事も無ければ
資格試験に上がる事も無く、昇給も無い。
むしろ、職場環境は劣悪なものとなり
今の上司の下では、資格試験に合格なんぞ
とんでもない話だろう。
そして、今日、嫁から聞かされた
「住宅ローン35年返済の借りれる年齢の上限は44歳まで」。
こうなると、俺が手を伸ばしても
もはやマイホームなんか買えないんじゃないか。
頑張れば買えたかもしれない時に目を反らしていた
しっぺ返しが確実にやって来ている。
こうして、俺は
ますますマイホームへの
閉塞感を募らせていくのであった。
俺の新しい家の話、今日はここまで。
次回予告
マイホームを諦めきれず
何とか突破口を探そうとする嫁。
マイホームを考えようにも
もう手が届かない年齢や環境に来てしまったんじゃないか
そういう閉塞感に息詰まる八郎。
そしてこの二人の思いがぶつかった結果
最悪の事態がまっていた。
お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!
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このブログはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。尚、どこかで聞いたことあるような話もあるかもしれませんが、全て筆者の作り話ですので現実になぞらえて考えないようにお願いします。読んで気分が悪くなる方は読むのをお控えください。