八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝する。
前回までのあらすじ。
企業の不祥事の責任を負わされた俺のオヤジ。
左遷先での第二の人生に苦労を重ね
漸く退職後の第三の人生で
自分のやりたい事を始めるも
66歳の時に初めての脳梗塞を患い
突如倒れる事に。
その時は幸い右半身に軽い麻痺が
残る程度だったのだが、これが
今後の10年間の長い介護生活の始まりになる事を
俺たち家族はまだ理解していなかった。
今回は俺の家族の話をさせてもらいたい。
。。。家の話と何の関係があるの?
と言われそうだが、後々絡んでくることになるので
今しばしお付き合いいただきたい。
それでは、今日も俺の新しい家の話を、始めるとしよう。
弟は俺と違って
俺には4歳下の弟がいる。
性格は誰が見ても、当然親が見ても全然違う。
俺らもそれは認識している。
俺はどちらかと言うとわがまま、自由奔放
やりたい放題な感じ。
弟はどちらかと言うと真面目、頭が固い
石橋を叩いて壊してしまって渡らないタイプだ。
なぜそこまで違いが出たのか。
それは、引き継いでいる遺伝子の違いも
あるかもしれないが、表立った理由も存在した。
それは俺が幼少時に患った病気が原因だ。
俺が5歳の時、弟は1歳の時だが
俺はペルテス病という足の病気に見舞われた。
サイトによって発症率がまちまちだが
300~1,000人にひとりとのことで
小学校1校にひとりいるかいないかの
確率という感じだろう。
股関節の病気で、血流障害による
股関節の壊死の病気。
4歳から9歳に多く
活発な子供がよくかかるらしい。
ペルテス病の診断が下ると
コルセットのような装具を付ける事となり
股関節に負荷をかけないようにして
温存しながら股関節の修復を目指すこととなる。
しっかり温存すればよくなる病気ではあるが
年頃の男の子が運動や遠足などの行為が
一切禁止になるのと、コルセットのような
装具を付けた子供はいじめの対象になりやすく
残念ながら俺も例外ではなかったな。
まあこうして俺は多感な時期に障害者となり
周囲のいじめを受け、疎外感を感じ
まあまあ大変な幼少期を送った。
しかし、もっとかわいそうなのが俺の弟だ。
本来2歳とか3歳とか一番大変で
手がかかるときなのに、4歳上の兄が
もっと手のかかる病気になってしまったのだ。
結果、兄は甘やかされ、弟は放置気味な
境遇に身を置くこととなる。
弟は兄が怒られまくるのを見て
さて、小学校時代の俺には
ペルテス病とは別に、もう1つの重大な問題があった。
その当時はただの「人のいう事を聞かない子供」
と言うカテゴライズで終わっていたが
小学生低学年の俺が現在にタイムスリップすれば
間違いなく「多動症」とか「ADHD」の
診断が下っただろう。
それくらい、俺は落ち着きが無かった。
俺のオフクロはよく学校に呼び出されていた。
そう、俺の学校での不祥事で(笑)
物を壊す、授業中に奇声を上げるのはしょっちゅう。
これくらいならまあ許される範囲だが
(▲読者:いや、許されんだろ(笑))
たまに人に手を出したりしていたのが良くなくて。
まあコルセット姿の俺をバカにされて
手を上げる事もあったのだが
普段の奇行が災いし、そう言っても
大人には信じてもらえなかった。
オフクロは学校に弟を連れて謝りに来た。
まだ、家にひとりで置いておけるような年齢ではない。
2か月に1度くらいの割合で
オフクロと弟はセットで小学校に現れ
どこ吹く風の俺の頭を強引に下げさせ
オフクロも一緒に平謝りしていた。
そんな母と兄の姿を
弟はどんな気持ちで見ていたのだろうか。
かくして、俺が5年生の時、弟が1年生として入学してきた。
俺の弟という事でさぞかし悪童ぶりだろうと
小学校も特別シフトを敷いていたようだが
弟はアニキとは絵に描いたように反対の性格で
しかも優等生だった。実に真面目だったのだ。
何かのタイミングに
たまたま弟が授業を受けている姿を
見る事が出来たのだが
背筋をピンと伸ばして、置物のように
姿勢正しく先生の授業を聞いていた。
そんな姿を見て、俺は何が楽しいんだろう
と疑問に思ったことを今でも鮮明に覚えている。
弟の進路、そして就職、更に結婚
その後「まじめかっ!」とトシが突っ込みそうなくらい
真面目街道をひた進む弟。
運動部には目もくれず
活躍の場はもっぱら文科系。
趣味も俺とは全く異なり
本当に俺と正反対の道を歩むこととなる。
しかし大学入試のタイミングで
例のオヤジの会社の不祥事事件が発覚。
少なからず上京志向があったようだが
何事も無かったかのように地元の私立大学に進学。
しかし4年で卒業した後
「看護学校に行って看護師になる」
とまさかの方向転換。
自分で奨学金制度を活用して
看護専門学校に3年間通い
看護師として地元の病院への勤務を果たす。
そして弟が病院の看護師として勤務して3年目に
人生の転機が訪れる。
そう、ビバ!結婚!!である。
弟に浮ついた話が殆どなかった。
大学時代こそ、片手で数えるくらいの
ロマンスはあったようだが
高校は男子校で灰色の3年間
(▲これは俺も同じ(笑))
方向転換して看護専門学校に行ってから
就職後までは一切そんな話も無かったようだ。
しかも、結婚のお相手は。。。
何とっ!患者さんwww
何やってんだよ弟(爆笑)
しかもいつぞや正月実家に帰省した時
冗談半分に俺が
八郎「やっぱり、患者さんも恋愛対象なの?」
と聞いたら
弟「アニキとはちげーよ、そんな感情いっさい湧かねーよ!」
なんて返していたくせに、お相手は患者さん♪
しかも聞けば、個室に入院した若い(と言っても弟の1個下)
女性を受け持ったら、入院時からガンガン向こうから
アタックをかけてきたとのこと。
最初はまる無視をしていたものの
退院後もアタックがすごかったので
とりあえず食事くらい。。。と言うきっかけから
気が付けば今(結婚)に至るらしい。
しかし、親族顔合わせの時に
初めて弟の相手を見た時は心底ビビった。
めちゃ派手なのである(笑)
弟と正反対なのだ。
俺もオヤジもオフクロも
最初は開いた口が塞がらなかった。
この夫にこの奥さんアリ、と言う感じだ。
しかし、見た目はバリバリ派手で
トークが軽快過ぎて、第一印象は
夜のお仕事系を彷彿とさせ
先行きが不安過ぎてどうなる事かと思ったが
話してみるとノリは軽いが
話している内容は決して軽くはない
というなかなかいい感じの奥さんであることが発覚。
なかなかいい嫁さんなんじゃないの?
そう思うオヤジとオフクロと俺なのであったが。。。
そして、弟は少し明るくなった気がした
結婚後も弟と共にちょこちょこ実家に顔を出してくれていた弟嫁。
心配されたオヤジやオフクロとのコミュニケーションも
抜群、とまではいかないにしろ、軽快な感じを活かして
問題ない程度の会話交わしていたようだ。
弟嫁の仕事はウェブデザイナー。
そもそも入院したのも、仕事を詰めすぎて
体調を崩したのが原因だったらしい。
そして、それまで根暗でマジメで堅物だった弟が
結婚してから少し明るくなった気がした。
俺には物心ついた時には
一切冗談を言わなくなっていたが
結婚後は俺には相変わらず言わないけど
オヤジとオフクロには
「なんてねっ♪」
みたいなノリの会話をするようになったと
オフクロが興奮気味に話していたの覚えている。
ちなみに俺と弟は、決定的に仲が悪い。
まあどれくらい仲が悪いかと言えば
物の貸し借りは禁止。
だいたい俺がうやむやにしてしまう(笑)
社会人になって飯をふたりで
食いに行ったことは無い。
LINEの連絡は基本1行。
長くて2行。
こいつとのやりとり程
スタンプがありがたいと思ったことは無い。
もちろんプライベートでふたりで。。。
何てことも今まで1回も無い。
だいたい弟とどこに行けばいいんだ?
絶対にふたりが納得して行ける場所なんて
この世に存在しないだろう。
とまあ、俺と弟は超絶仲が悪かった。
あ、いや、現在進行形だな、悪い。
でもそんな弟を、良いと思ってくれて
パートナーになってくれた弟嫁には感謝しかない。
ウェブデザイナーって偏見たっぷりで申し訳ないが
暗い感じの人が多いかと思ってた。
弟とある意味お似合いなのかも、と
ちょっと心配していた。
しかし、弟嫁は我々の想像をいい意味で裏切ってくれた。
クッソ明るくて、さっぱりとしていて
とても付き合いやすかった。
そして何より弟が明るくなったのがよかった。
なかなか日の目を見ることが出来なかった弟に
漸く春が来たんだなあ。
俺も、オヤジも、オフクロも
そう、思っていた。
俺の新しい家の話、今日はここまで。
次回予告
オヤジ・弟のバックボーンを語ってので
少しは話を進める事にしよう。
え?オフクロについては語らないのか?
それは話を進めていきながら紹介しよう。
オフクロは実はこの物語のキーマンだ。
さて、とある正月に実家に家族が大集合した時の話。
俺と弟とそして脳梗塞が徐々に進行するオヤジと
オヤジの介護に奮闘するオフクロが実家に集結。
ただでさえよくない空気なのに
この時、オヤジの空気を読まない発言が
家族を一触即発への危機へと誘うのだが。。。
お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!
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