八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝だ。
この物語は注文住宅について何の知識も無い夫婦が
思い立って注文住宅を建てようとしたら
どうなったのかを描いた「フィクション」だ。
良かったら立ち寄っていただきたい。
前回までのあらすじ。
「家に、確かな性能を」
のコピーをかかげている信条ホームの
住宅展示場に飛び込みで話を聞くことに。
若い住宅営業が出てきて
気密性能や断熱性能の事を話をしてくれるのだが
俺は性能にまあまあ興味があるのだが
嫁が全く興味が無いようで
全然話を聞いてない感じが伝わってくる。
こんなんで家づくりはうまく行くのだろうか?
そんな心配をしていたら、更に根本の問題で
我々の気持ちが荒立つことになろうとは。。。
それでは、今日も俺の新しい家の話を始めよう。
家の性能に拘っているハウスメーカー、信条ホーム
その後も、若手営業が信条ホームのウリを
自慢げに話す展開が続く。
床暖房はもちろんの事
メンテナンスをほとんど必要としないタイル外壁
ゴミや虫の侵入を防ぐ高性能換気システム
太陽光発電システム
などなど、いろいろな技術や仕組みを用いて
性能の高く、光熱費のかかりにくい家を
我々に提供しようとしている事がわかった。
快適な家、光熱費を抑えられた家
というと非常に聞こえが良いが
そのために沢山の住宅設備を導入するわけで
その辺の費用はいくらくらいかかるのか。。。
急にそのあたりが不安になった。
しかし、1回目の初顔合わせから
生々しい費用の話をすべきかどうか
と考えると、ちょっと気が引ける。
しかし、考えようにもよっては
我々の予算では建てる事が難しいハウスメーカーと
話を続けても時間の無駄である。
ここは、無駄な時間を省くためにも
単刀直入に予算の話まで聞いてから
今後話を続けるのか否か
判断しようと思い、思い切って聞いてみる事にした。
八郎「信条営業さん」
信条営業「はい、なんでしょうか?」
八郎「ぶっちゃげ、信条ホームで家を建てるとおいくらくらい、かかるものなんですか?」
そう聞くと、今まで開いていたパンフレットをぱたんと閉じて
コチラに改めて向き直る信条営業。
信条営業「実は、家を建てると言っても、その商品で」
信条営業「ビミョーに価格が変わってきます」
八郎「なるほど、そしてら信条ホームさんで1番出ている商品で」
八郎「2階建ての平均的な建物の広さで換算したら」
八郎「だいたいお幾らくらいになりますか?」
家の予算をこちらからバラすのは愚策なのか
信条営業「ちなみに、ご主人はだいたい家の予算はこれくらい、と言うのはありますか」
八郎「はい、えーと。。。」
ハイきたー。
駆け引きのお時間でございます(笑)
俺も仕事で営業の仕事をしているので
この手の駆け引きはイヤという程見てきて
イヤという程経験してきた。
ちなみにあっさり結論を話しちゃうと
仮の話として聞いてほしいのだが
例えば信条ホームが、一番売れ筋の商品で
一般的なスペースで家を建てた場合
平均で2500万円で建てる事が出来るとする。
しかし、俺たちが「建物の予算3000万円」と
先に手の内を見せてしまえば
信条営業「うーん、なんとかその価格で頑張って見ましょう」
と言って2900万の見積もりを出してくる。
あーだこーだ、紆余曲折の交渉の末
2700万の最終見積もりを持ってきて
印鑑を突く、という流れに成ったとする。
施主側は200万円も値引きしてもらった!
と嬉しいのだが、信条ホーム側も
「平均より200万円も高く売れた、しめしめ」
となる訳である。
つまり、価格がブラックボックスになっている物の商談は
あまりこちらの予算を正直に見せすぎると
痛い目にある事が多いのを、今までの自分の仕事からも
イヤという程経験してきているの。
まだ初対面の話し合いの場で、マジの予算を伝えるのは
あまりにも浅はかなのでは。。。
いろいろと考えてしまう自分がいる。
信条営業「予算、まだお決まりじゃないですか?」
八郎「。。。」
嫁の方をチラッと見やるけど
相変わらず嫁は幽体離脱中だ。
意識は火星くらいまで飛んで行っているかもしれない。。。
迷ってもしょうがない。
ここは本当の予算より低く申告してみよう。
八郎「。。。3000万円内で建ったらいいと思います」
信条営業「それって、建物だけの予算ですか?それとも土地代も含みますか?」
八郎「えーと、土地・建物コミコミですね」
信条営業「」
俺がそう話した途端、この話し合いの場の空気が一変することになる。
住宅営業、態度が豹変
信条営業「と、トータルで3000万ですかあ。。。」
八郎「」
急に住宅営業の声色が変わった。
簡単に言えば、よそ行きの声が
素の声に変わった感じ。
それまでやる気に満ち溢れていた声が
急にやる気を失った声に聞こえる。
信条営業「弊社の売れ筋の『マイ・スマート』で」
信条営業「2階建て延床30坪で家を建てると」
信条営業「建物だけで約2000万なんですよ」
信条営業「何もオプションを、全く付けないとして」
信条営業「まあ、そんな家は殆ど存在しないんですけど」
信条営業「そこから、いろいろ諸費用積みあがると」
信条営業「2400万くらいになるんで。。。」
信条営業「土地が600万円って言うのはかなり難しいんじゃないでしょうかねえ」
八郎「そうですか。。。」
うわっ、3000万と言ったのが失敗だったか。
駆け引きをしてしまい、かえって
へんな空気が生まれてしまったのを後悔。
とりあえず、本当の金額を伝えてみよう。
八郎「。。。頑張れば、3500万くらいなら。。。何とか。。。」
信条営業「3500万ですか。。。それでも土地は1100万円ですもんねえ」
信条営業「オプションを付けない事は考えにくいので」
信条営業「その価格でも、ちょっと。。。」
500万上乗せしても、呆れんばかりの態度の信条営業。
どうやら3500万円で信条ホームで
注文住宅を建てるのは難しいようだ。
予算とハウスメーカーが合っていないのだろう。
ここは諦めて、違うハウスメーカーに目を向けよう。
そう思ったときだった。
信条営業「いや、待てよ。。。」
信条営業、大げさなポーズと共に考え込む。
これも作戦なのか、素なのかわからないが
とりあえず、信条営業の次の言葉を待つ。
信条営業「ご主人、来週にもう1回ここに来れたりしますか?」
八郎「は、はあ、調整すれば」
信条営業「3500万円以内で、具体的に場所まで提示して」
信条営業「家を建てられるように、提案を作成してみます!」
八郎「ホ、ホントですかぁ!?」パアアアア
信条営業「頑張って見ます!少し足は出るかもしれませんが、提案させてください」
八郎「はい!よろしくお願いいたします!!」
嫁「」
こうして、早初回から、住宅営業の沼に
どっぷり足を踏み入れてしまう情弱夫婦なのであった。
俺の新しい家の話、今日はこれまで。
次回予告
信条ホームの話を聞き終え
次は嫁の気になるハウスメーカーの話を聞きに行くことに。
果たして、どんな話が飛び出してくるのか?
お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!
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このブログはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。尚、どこかで聞いたことあるような話もあるかもしれませんが、全て筆者の作り話ですので現実になぞらえて考えないようにお願いします。読んで気分が悪くなる方は読むのをお控えください。