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コロナウィルス第七波感染?騒動記その(3)[苦悩編]

今や人口の11人に1人が
コロナ感染経験者と言われている日本。

      

そんなコロナ第7波の終わりなきピークに起こった
ひとりのおっさんの話を聞いていただきたい。

       

経験された方はご存知かと思うが
これは個人の問題だけでは終わらない。
家族や会社を巻き込む、大きな問題へと
発展しかねない、由々しき問題である。

      

そこで経験した出来事や
心情を共有してほしくて
この番外編の筆を執る事にする。

     

ちなみに以前の記事を読まれてない方は
コチラのリンクからお読みいただきたい。

騒動記その(1)[疑惑編]

騒動記その(2)[露呈編]

抵抗

B営業所から帰宅。
車の運転時、考え事でもしていたのか
その時の記憶がすっぽり抜け落ちている。
何を考え事をしていたのかすら、思い出せない。

      

もしくは。。。具合の悪さで
注意力散漫になっていたのか。
今身体に感じるのは、若干の寒さと
焼けるようなのどの痛み。
そして咳も本格化してきた。
ここまで来ると、認めざるを得ないのか?

      

否っ!病は気からというジャマイカ!
(▲この精神論じみた話が主力になる時点でほぼアウト)
これはただの風邪なんだ!
1日養生すれば治るんだ!!

       

そう言い聞かせて、まずは体力を付けることにする。
とにかく、夕飯を沢山食べる。
もりもり食べる、食べて口から栄養素を摂取しないと
風邪には抵抗出来ない!

       

よくわからない理由付けをして
とにかくもりもり食べる。
味やおなかの空き加減は二の次。
食べた量が風邪の治り具合の可能性を上げる
と言わんばかりに、ひたすら黙々食べる
47歳推定体重0.1tのスキンヘッドおっさん。

       

嫁「ちょ、八郎ちゃん、どうしたの?」

嫁「いつも鬼神のように食べる姿は見慣れてるけど」

嫁「今日は何かに取りつかれたみたいな食べ方してるよ(;´Д`)」

八郎「いや、お腹が空いてさ」

嫁「。。。そ、そう(;´Д`)」

        

いつもの軽口を繰り出す余裕も無く
ただの不愛想な旦那に成り下がっている八郎。
嫁も、不審そうな視線は投げかけるも
それ以上聞くことは無い。

      

しかし寒い、寒気がする。
室温は26度。。。いたって適正。
快適な温度なはずだ。
しかし今日は寒い、凍えそうに寒い。
おもむろにダイニングテーブルに転がっている
エアコンのスイッチを取り上げる。

       

八郎「ゴメン、寒いからエアコン切るよ」

嫁「ええっ、いつも『あちぃあちぃ溶けそう(;´Д`)』とか言ってる八郎ちゃんが」

嫁「エアコン切っちゃうの?珍しいぃ」

八郎「」

不仲      

プチッ(エアコンの電源を切る音)
嫁の茶化しは想定内だったが
次の嫁のひと言にうまく対処が出来なかった。

      

嫁「どこか具合でも悪いんじゃないの?♪

八郎「どこも悪くねーよっ!!」

嫁「」

       

いつもならアホな事しか言わない旦那が
いつになくつまらないマジレスをするものだから
嫁も絶句してしまう。

       

八郎「ゴメン。。。シャワー浴びてくる」

嫁「」

        

嫁を怒らせてしまったようだが
今は他人を気遣う余裕はない。
自分の具合を治すのが最優先だ。
いつもよりシャワー湯温を2度上げ
熱めのシャワーをしっかり浴びる。

       

そして時刻は夜10時。
いつもより1時間以上早いが
寝ることにする。

       

八郎「ゴメン、今日疲れてるから早く寝るわ」

嫁「(# ゚Д゚)オヤスミ」

八郎「」

      

嫁は相変わらず怒っている。
当たり前だろう。こんな理不尽な扱いを受け
大して理由もせずに不貞寝しようとしている旦那を
優しく見つめることなぞ出来る訳も無く。

       

我々夫婦は物別れするかのように
八郎だけ先に2階に上がり就寝する事になる。

         

ダメ元で風邪薬も飲んで寝ることに。
風邪なら効くかもしれない。
そんな微かな期待を抱いて。

      

寒い。。。とにかく寒い。。。
タオルケットでは全然足りない。
タンスからスエットを引っ張り出し
納戸から毛布も引っ張り出して
悪寒対策を実施。
ちなみに部屋の温度は29度あった。
この時点で異常なのは確定である。

      

しかし、当の本人は
「コロナに感染したかもしれない」
という確率の非常に高い可能性を
心の目から見えない遠い所に置いて
床に就くことにする。

       

寒気とのどの痛みそして咳の三暗刻。
もう逃げられないような事実に恐怖を頂きつつも
やがて風邪薬の眠気作用が効いてきたのか
この所の慣れない応援業務に疲れを感じていたのか
いつしか、意識は遠のき
やがれて途切れていく。

熱発

八郎「zzz。。。はっ」

       

激しいのどの痛み目が覚める。
スマホのアラームは鳴っていない。
それにカーテンの奥は漆黒の世界。
まだ朝ではない。
それよりものどの痛みもさることながら
間違いなく発熱と思しき倦怠感が全身を襲っている。

     

まさにコロナの予防接種を受けた時の
副反応
に酷似している現実。

「コロナに感染したかもしれない」
という確率の非常に高い可能性は
更に存在感を増して
枕元に帰ってきていた。

       

これは。。。覚悟をしないといけないかもしれない。
そんな絶望感が頭を占領する。
しかし、ここで言う絶望は
コロナにかかってしまった
という絶望よりも、そこから
どちらを選んでも絶望しかない
選択肢の事である。

          

隣で寝ている嫁に視線を投げかけると
八郎に背を向けるようにして眠っている。
よっぽど怒っているのかな。。。
とか呑気なことを言っている場合ではない。
と言うか、もう遅いかもしれない。

       

もし俺がコロナ感染ならば

嫁は完全に濃厚接触者、と言うかもう病気をうつしてしまった

という事実を。
自分がくだらない我を張ってしまったため
無実で無関係の嫁を巻き込んでしまったかもしれない。。。

       

強烈な後悔が襲ってくるが
それはもう、後の祭り、祭りのあと。
今日も桑田佳祐は絶賛熱唱中である。

       

しかし、今からでも対策をすれば
まだワンチャン、嫁はコロナ感染を回避できるかもしれない。
(▲全読者の心のツッコミ「おせーよ!!!」)
そう思い、嫁を起こすことに。

      

八郎「嫁ちゃん、嫁ちゃん。。。」

嫁「んん。。。え、もう朝なの?」

八郎「あ、いや違うんだけど。。。」

嫁「あっ(# ゚Д゚)」

      

いきなり起こされたので
理不尽な扱いを忘れていたようだが
意識がはっきりすると思いだしたのか
露骨に先頭モードになる嫁。
ここで、昨日の非礼を詫びつつ
一昨日からののどの痛み
昨日のどの痛みからの寒気
そして今日の体調。
そして離れて寝た方がいいのではないか
等を時系列を追って説明する。

苦悩

嫁「。。。事情はよく分かった」

八郎「。。。申し訳ないm(__)m」

嫁「じゃ、私しばらく、リビングのソファーで寝ることにするね」

        

説明の後は、夫婦で自宅コロナ対策を協議。
八郎が感染しているという過程で
家庭内でどのように対処するかを話し合った結果
八郎は2階の主寝室から基本出ない。
トイレも八郎は2階、嫁と三女は1階を使用。
(▲こういう時、トイレが2つあってよかったと思いますね、家ブログネタ)
シャワーは八郎が家族の最後に入り
退室時は換気を徹底する
等の基本の決め事をした。

       

しかし、そんな事は実は大したことではない。
コロナに感染したかもしれない人が背負う
「苦悩」について、嫁に相談しないといけない。
普通の感覚なら、絶対にあってはならない事を
嫁に相談する事にする。

       

八郎「ゴメンっ!嫁ちゃん。。。」

嫁「あ、まだ何か決めてない事あった???」

八郎「いや、決め事はまた何かあった時に決めればいいと思うんだけど。。。」

八郎「。。。相談したいことがあって」

嫁「。。。何?」

        

普段、八郎は嫁に相談することをほとんどしない。
なのでこんな深夜に叩き起こされて
相談したい、等と懇願されようものなら
嫁も何かを感じ取ったのだろう。
部屋から出て行きかけた身体を
ベッドまで戻り、話を聞く体制に入る。

        

嫁「これで、ギャグだったらマジで怒るよ(# ゚Д゚)」

八郎「あ、いや、それは無いから。。。」

        

八郎もオオカミ少年なところがあって
「重大な話がある」などとうそぶいて
シーンとさせたところでおならをかましたりと
人として最下層のクズっぷりなので
こういう時に信用がないと
いろいろ大変なのである。

      

しかし、今回はガチの相談。
その後に生活が。ひょっとすると
その人の人生に影響を与えてしまう事になりかねない
大きな決断をしないといけないのである。

       

嫁「なに?」

八郎「。。。発熱外来を受けて会社に報告してょうが良いのか?」

八郎「それとも、そのまま無理して、仕事を続けるべきか?」
(次回へ続く)

       

コロナ感染濃厚の八郎に突き付けられる2つの選択肢。

①発熱外来を受け、会社に報告する
②黙って仕事を続ける

人として考えれば①はあり得ないのだが
家族を抱えると、また仕事の責任感を考えると
②の選択肢も頭をもたげるのも事実。

     

しかし、どちらを選んでも
八郎には絶望しか残らない。
その絶望の中身とは?

       

次回「コロナウィルス第七波感染?騒動記その(4)[絶望編]」

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