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第89話 鉄骨を支持する夫と木造に住みたい嫁の仁義なき戦いが始まる

八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝だ。
この物語は注文住宅について何の知識も無い夫婦が
思い立って注文住宅を建てようとしたら
どうなったのかを描いた「フィクション」だ。
良かったら立ち寄っていただきたい。

    

前回のあらすじ。

鉄骨住宅ハウスメーカー
「キュービックホーム」で
家を建てた会社の同僚Aに
営業の紹介と、家を安く建てさせるよう
「上司命令」を出したところ
あったり受諾。   

紹介制度の紹介した人が成約に至った場合
5万円が支払われる特典を
嫁に内緒にしてくれて、俺のポケットマネーに収めてくれる
と言うのだから、これはありがたい話である。

        

こうして、鉄骨住宅での話が出来る糸口をつかんだ俺。
後は、見積もり次第である。

       

しかし、俺がこうして暗躍しているのと時を同じくして
嫁も同じように暗躍していようとは。。。

                         

ちなみに最初からこの話を読んでみたい
という奇特な方にはこちらのリンクを紹介しよう。

それでは、今日も俺の家の話を始めよう。

嫁も気になるハウスメーカーを見つけてくる

そんな同僚Aとの約束を取り付けた夜。

       

嫁「ねえねえねえ、ひとつ気になるハウスメーカーがあってさあ」

     

と、珍しく嫁の方から仕掛けてきた。
俺は俺で、同僚Aとの約束を取り付けてきた日にだ。
何と言う偶然なのか。

        

八郎「へ、へえ。それって、あの(家の近くの)展示場に入っているハウスメーカーなの?」

嫁「そうそう、入ってるんよ!」

         

おおっ、嫁にしては珍しくかなり具体的な話だ。
いつもだと、写真をいきなり見せられて
「こんな家がいい!」とか言われるのだが
「どこのハウスメーカー?」と尋ねても
「わかんない」と返されて会話が終了する事が多かった。

        

そんな内容からすれば、ハウスメーカー名をわかっており
尚且つ家の近くの住宅展示場に名を連ねているのであれば
条件次第では、話が進んでしまう可能性がある。

        

別に俺がこれと言ったハウスメーカーの希望も無ければ
どんどん話進めちゃってください、と言う感じなのだが
同僚Aとの約束を取り付けてしまった直後だけに
いささかバツが悪い。

      

まあしかし、同僚Aに紹介してもらったら
絶対にそこで建てないといけない、と言う訳では無い。
話の進み方や条件次第だろう。

         

八郎「ちなみに、何てハウスメーカーの名前なの?」

嫁「うん、藤沢ホームっ!」

       

むむっ。。。その名前、何か聞いたことがある。
有名なネコのキャラクターを採用しているハウスメーカーだったような。
しかも、ハウスメーカーに疎い俺が知っているくらいだから
知名度はソコソコあるような気がする。

嫁もまさかの紹介制度なのか!?

しかし、なぜ嫁は藤沢ホームを良いと思ったのか。
その辺をちょっと聞いてみる事に。

       

八郎「嫁ちゃんはなんで藤沢ホームが良いって思ったの?」

嫁「うん、(家の近くの)展示場にあるハウスメーカーのホームページを見てたらね」

嫁「藤沢ホームって所が、なかなかいい感じだったのね」

八郎「ふむふむ」

嫁「で、藤沢ホームって何か聞いたことあるなあって思ってたら」

嫁「同じ職場の人が数年前にそのハウスメーカーで家を建ててたの!」

八郎「」

       

。。。どこかで聞いたことある話である。
同じ職場の人が、と言う部分まで同じである。

          

嫁「で、その人Kちゃんって言うんだけど、思い切ってKちゃんに」

嫁「『数年前に建てた家のハウスメーカーって藤沢ホームじゃなかった?』って聞いたら」

嫁「『そうそうっ』ていう話になってそこから色々あって、結論、家を見せてもらう事になったのね」

八郎「ええっ、家を見せてもらったの?」

嫁「うん、今日行ってきたんだ!」

          

順番こそ違うが、俺が辿ってきた道と殆ど変わらない。
と、いう事は。。。
嫁もまさかの営業紹介してもらったパターンなのか!?
もしそうだとするとちょっと厄介かもしれないぞ。

       

嫁「で、家見に行ったらね、やっぱり良かった♪」

八郎「へ、へぇ~そうなんだぁ」

嫁「で、そのハウスメーカーで家を建ててみたいなあって思って」

八郎「そ、そうか(;´Д`)」

        

こ、この流れ。次にくる言葉は
「で、営業も紹介してくれるってぇ」なのか。
だとすれば、俺と同じ過ぎる。
うーん、これはちょっと困った展開になるかもしれないぞ。

         

嫁「。。。」

八郎「。。。」

嫁「。。。」

八郎「。。。」

嫁「。。。あれ?ダメかな???」

八郎「えっ?えっ?何が?」

嫁「藤沢ホームに一緒に話を聞きに行ってほしいなあ」

八郎「あっああ、もちろん!もちのロンですよ!!!」

嫁「やったあ♪」

         

あれ、営業を紹介してもらうんだあ、は無いのかな。

        

八郎「。。。嫁ちゃん、それで話、終わり?」

嫁「うん、藤沢ホームの話聞いてみたいなあって思ったんだ」

八郎「そうか」

      

ちょっと拍子抜けした。
そこまで話が進めば、普通
「営業を紹介しようか?」
みたいな流れにはならないのだろうか?
まあ、今回の場合は紹介の方が面倒な事に
なっていた可能性もあるので良しとしよう。

何と総額の情報を聞き出していた

八郎「ちなみに、嫁ちゃんはなんで藤沢ホームが良いと思ったの?」

嫁「うん、藤沢ホームって木造住宅のハウスメーカーなんだけどね」

嫁「この『木造』の見せ方がオサレなのよ」

八郎「???」

       

木造の見せ方がオサレ?言っている意味がわからない。

        

嫁「ほら、Kちゃんの家の写真、こんな感じなんだけど」

八郎「」

嫁「もうね、こんな家に住めたらサイコーじゃない?」

八郎「」

      

うわー、これ、絶対に高いヤツだ。
写真を見て俺の直感がそう告げる。
家も色々オサレだが、家具とか壁紙とかも含めて
全てがオサレで完成度が高い。
パンフレットに載ってそうな佇まいの家だ。
確かにこんな家に住めれば、所有感も満たされるというものだろう。

      

嫁「ほら、軒とかもいいでしょう?」

八郎「の。。。き。。。だど。。。」

       

この世に生を受けて40年余りが経過するが
軒のある家になんて住んだ事も無い。
通年マンション・アパート住まいの俺に
軒のある家の生活何ぞ想像もできない。
軒の写真を見せられても何もときめかない。。。

         

しかし、これだけオサレな家である。
絶対に予算的にヤバいだろう。

      

八郎「嫁ちゃん、でもこれ、絶対にお高いんジャマイカ?」

嫁「それがねえ。。。聞いてきたの、金額」

八郎「!!!」

      

何という行動力(笑)
家を見せてもらったその日に総額まで聞いてくるとは。
恐るべき行動力である。

         

八郎「で、いくらって?」

嫁「土地1000万円、建物は諸経費込みで3200万円、合計4200万円って」

八郎「うっわあ、ビミョーなラインだねえ」

嫁「でしょ?なんかギリギリ4000万円でイケそうな気がしない?」

八郎「確かに」

嫁「総額があまりにも予算からかけ離れていたら諦めようと思ったけど」

嫁「200万円だったら、ワンチャンあるかもって思うよねえ」

八郎「うーん、確かにそう思わなくもない」

        

こうして、夫婦各々が見つけてきたハウスメーカーは
またしても予算からはちょっと厳しめのラインの
価格帯のハウスメーカーなのであった。

      

ここに俺の鉄骨ハウスメーカーキュービックホームと
嫁の木造ハウスメーカー藤沢ホームの
家づくりの火ぶたが切って落とされようとしていた。

         

俺の新しい家の話、今日はここまで。

次回予告

俺は鉄骨ハウスメーカーキュービックホーム
嫁は木造ハウスメーカー藤沢ホーム
両社のハウスメーカーとの打ち合わせが始まろうとしていた。

        

またしても家の近くの展示場での打ち合わせになるのだが。。。
ここでもまた、いろいろなドラマが巻き起ころうとは。

        

次回「元気ハツラツ!若い住宅営業があらわれた!コマンド?」

お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!

このブログはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。尚、どこかで聞いたことあるような話もあるかもしれませんが、全て筆者の作り話ですので現実になぞらえて考えないようにお願いします。読んで気分が悪くなる方は読むのをお控えください。

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