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♭130 鶏のもも肉を食べた者はその味を忘れることが出来なくなる(4)

どうも!八郎です!!
(Twitter:@eightblog_hachi)
(ガーデニングや家庭菜園
家の事などくだらないことを
たまーにつぶやいていますので
よかったらブログ共々
ご笑覧下さいませ)

                  

久々の家ブログ記事となります。
新章「入居から3年経過した今、改めて住宅オプションについて考えてみる」
編をお送りしております。

     

。。。えーっと
なんで家ブログなのになぜトリニクの話が?
というツッコミばかりかと思いますが
今日で終わりますので(たぶん)
お付き合いの程よろしくお願いいたします。

      

前回までのあらすじですが
突然、八郎が学生時代にインドに入った話が始まります(笑)
そこでツアコンとして同乗しているアニックという
日本語が出来るインド人とコルカタ
(旧都市名はカルカッタ)の
自由時間中にばったり遭遇。
インド旅行の感想を雑談チックに話していたら
アニックが突然

「インドのことわざの話がしたい」

という申し出が。


断る理由も無いので快諾。
その話は養鶏業を営む父を持つ、兄弟の話。
兄はいつも食卓に出てくる鶏のムネ肉に
飽き飽きしていたところ、偶然
出荷前の鶏のモモ肉見てしまい
「モモ肉を食べたい!」と父に嘆願するも
「ムネ肉の方が身体によい!」と一蹴されてしまいます。

しかし、兄はモモ肉の興味をぬぐう事が出来ませんでした。
父親が病でこの世を去ると
そこから1年間遮二無二働いて
会社の業績を伸ばし
文句を言わせない状態にして
ついに鶏モモ肉を食べる事に踏み切ります。

父親の遺言に背き
食べたら不幸になるという忠告を無視し
弟の制止を振り切ってまで
鶏のモモ肉を食べる事にこだわり抜いた兄。

       

この兄弟の未来には
何が待ち受けているのか?

       

それでは、続きをどうぞ!!

実食

兄「。。。おおっ」

弟「これは。。。」

シェフ「むむむっ」

      

モモ肉を焼き始めて兄弟とシェフは
すぐにそれまでとの違いに気が付く。
まず、肉汁の量が違う。
火が通り始めると、モモ肉から肉汁がしたたり落ちていく。
これはムネ肉にはないリアクションだった。
そしてこの肉汁が非常にいい香りとなり
3人の鼻腔を刺激するのである。

       

兄「バカにいいにおいがするな」

弟「確かに。。。こんな香ばしい匂い嗅いだことがない」

シェフ「これは。。。今までの常識を覆す食味になるかもしれませぬ」

        

ジュージュー勢いよく音を立てて焼きあがっている
鶏モモ肉を目の前にして
鶏モモ肉未体験の三人が興奮気味に語り合っている。
そして、ついに焼きあがる。

        

試食用にシェフが小さく切り分けて
兄弟の前に運ばれてくる。

       

シェフ「どうぞ、ご賞味ください。。。」

兄「おう、では。。。」

弟「。。。」

       

弟も鶏モモ肉の香りに当てられてしまい
もはや兄を制止する力は残っていなかった。
兄のリアクションを固唾を飲んで見守る。

鶏モモ肉大絶賛         

モグモグモグ・・・ゴクリ

       

兄「(゚д゚)ウ-(゚Д゚)マー(゚A゚)イ-…ヽ(゚∀゚)ノ…ゾォォォォォ!!!!」

シェフ「そのリアクション、どこかのマンガで拝見したことがあるような。。。」

弟「私も、ひときれ、失礼します!」

モグモグモグ・・・ゴクリ

弟「こ、この歯ごたえ。ムネ肉ほど固くないけど、かと言ってやわらかいだけでなく、適度な弾力があり、絶妙な噛み応えを演出している。そして何より優れているのが、この肉からあふれる肉汁だ。油のいやらしさは皆無なのは、焼いている前半に油っこい部分が落ちてしまっているからで、残った油はさらっとした上質な口当たりと、甘みすら感じる。地鶏のように育て、鶏を小さなころから自然に放つことで、適度な弾力のある肉質を育てる事に成功しているのも、見逃せない部分だ」

シェフ「弟坊ちゃま、そのコメントもどこかのグルメ漫画で拝見したことがあるような。。。」

弟「シェフも食べてみてくださいよ、衝撃的ですよ」

シェフ「では、失礼して、ひと口。。。」

モグモグモグ・・・ゴクリ

シェフ「うまいっ!うまいっ!うまいっ!これはよもやよもやだっ!!」

と3人とも鶏のモモ肉初体験で骨抜きにされてしまう。

      

兄「これは従業員にも食べさせてやろう」

兄「我が養鶏場はこんなうまい肉を世に出荷しているんだ!という事を」

兄「従業員に知らせてあげれば、従業員も養鶏業務のモチベーションアップにつながるかもしれない!」

シェフ「なるほど!兄坊ちゃん考えましたな」

弟「そ、そんなにうまくいくかなあ。。。」

     

こうして鶏のモモ肉は全従業員の食事にも
ふるまわれることに。
そうするとその味の良さに全員が驚愕。
中には涙を流して喜ぶ者もいたとか。

       

そして、兄の目論見通り
従業員のモチベーションは見事にアップ。
生産性は更に向上した。。。のだが
それはほんの一瞬の事。

       

そこをピークに、ついに父親が指摘していた
「不幸」が足音を立てて近づいてくるのです。

業績不振

そこからすぐに兄弟の養鶏業は業績不振に陥ることになる。
理由は単純。利益構造の変化である。

       

これまで鶏のモモ肉は全量市場に出荷していた。
鶏モモ肉は鶏ムネ肉の3倍のキロ単価で取引されていた。
しかし、兄弟や従業員が鶏ムネ肉でなく
鶏モモ肉を消費し始めたことによって
売り上げをけん引していた鶏モモ肉の取引額が減少。
鶏モモ肉の3分の1の価格の鶏ムネ肉の販売が増えたため
売り上げ・利益が大きく落ち込んでしまったのである。

       

弟「兄さん、モモ肉の出荷減で利益が大きくマイナスになってるよ」

兄「それはヤバいな。。。じゃあ、従業員にモモ肉を提供するのを止めるか」

弟「えっ?従業員だけ?僕らも止めないといけないでしょ?」

兄「ダイジョーブだよ。俺らだけならバレないって」

弟「いや、そういう問題じゃないよ。。。こういう難局は全員で乗り切らないと」

兄「じゃあお前はムネ肉にしたらいい、俺はモモ肉を食べるからな!」

弟「そんな。。。」

シェフ「。。。」

       

こうして兄以外の従業員の食事は
鶏ムネ肉に戻されることに。
これを快く思わなかったのは従業員だった。

        

どこからともなく情報が漏れたのか。
それとも誰かが情報をリークしたのか。
何と兄は従業員に隠れて鶏モモ肉を食べている
なんて噂が飛び交い従業員も
「同一条件を求めたストライキ」
を起こすようになり、ますます業績は悪化の一途をたどる。

「父さん、倒産しちゃった。。。」という不幸

兄「っていう不条理な理由でストライキも起きている」

兄「だから弟!お前が『兄は鶏肉を食べてない!』って表に立って言ってくれないか?」

        

兄はこのような状況になっても
まだ自分がやらかしている事の重大さに気が付いていないようです。

        

弟「なんで僕がみんなの前でウソつかなきゃいけないんだよ」

弟「だったら、兄さんが今までウソついてごめん!これから食べないようにするから、みんなでこの難局を乗り切ろうっ!て言う方がよっぽどまともだよ」

兄「そんな事言ったら、俺、鶏モモ肉を食えなくなっちゃうじゃんかよ」

弟「兄さん。。。まだそんなこと言ってるのか。。。」

          

鶏モモ肉を断ち切るどころか
これからもどうやって食べていこうかにしか
腐心している兄を見て落胆する弟。

         

弟「兄さん、僕、養鶏業から手を引くよ、兄弟の縁を切ってもらっても構わない」

兄「勝手にしろっ!」

      

こうして弟は養鶏業から手を引き
兄弟の縁も切ることに。
「最後の良心」とも言われた弟を失い
兄ひとりで業績を立て直すことも当然叶わず
こうして長く続いた養鶏業は兄の代で廃業。
他の業者に取って替わられることとなってしまいます。

        

—数年後—

弟は父親の墓の前でこう報告するのでした。

      

弟「父さん、会社倒産しちゃった」
(次回へ続く)

          

という事で、オチも殆どの方がお気づきだったかと思いますが
下らないマンガネタと、最後はダジャレを付加して
この「インドのことわざ」編を終わりたいと思います。

        

さて、このインドのことわざから
どのような形で家ブログに話をつなげていくのか?
ブログ主の力量が問われますよね。
まずは、最後にインドに行った八郎と
インドのことわざを話してくれたアニックの
ことわざを話した後の会話を披露してから
徐々に家ブログに話をつなげていきたいと思います。

         

次回「「贅沢」をあえて知らないまま生きる選択をする勇気」

情弱施主の、魂の叫びを聞け!

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